真実の物語「ゼイリブ」

一般に、1999年の映画「マトリックス」は、サイエンスフィクションではなく、ドキュメンタリーだと言われます。この映画の中の「Take The Red Pill」(赤い方の薬を飲む)という言葉は、もはや「真実に気がつく、真実を見るようになる」と同義語として用いられるようになっていますね、少なくとも英語圏では。

私はこの映画をロードショー公開時に劇場で見て、衝撃を受けました。その当時は、この映画のメッセージ性にではなく、斬新なストーリーと映像表現、それに挿入されるロック音楽にでしたが。

さて、「ゼイリブ」の方は、それを遡ること10年以上で、1988年だそうです。こちらはビデオで見たのですが、それほど感心はしませんでした。「なんだこの変な映画は?」という感想で、どうしてこの映画がそれほど話題になるのか、当時はさっぱり理解できませんでした。

しかし、今考えれば、その意味がわかっている人がいたのでしょうね。詩などと同じことで、その人が事前に持つ知識や経験によってしか、意味はわからないものなのです。

作者が本当にそれを意図していたかどうかは、これもまたわかりません。ただ、マスメディアというものが、ある種の人達の望むある特定の方向に人々を誘導し、洗脳する役割を担うものであるという点については、間違いなくその通りの意図でしょうし、疑いなくその通りです。

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