金正恩新年の辞の意図

読売にこんな記事が出てました。金正恩の新年の辞とその意図ですね。

しかし、まだマティスの「同盟関係」のことを書き続けていますね。いい加減しつこいです。もう終わった人なんですけどね。

ともあれ、読売はウソの常習犯ですから。。。つまり、省略することでウソをつくわけですから、ここでも何らかの省略があるのでは無いかと原文を探ってみました。

New Year Address of Supreme Leader Kim Jong Un for 2019

です。非常に長いので訳しませんが、読売で抜粋している部分は珍しくこの通りのようです。しかし、読売の言うことがふるってますね。といいますか、本文でウソをつけなければ、「推測」でウソをつくわけですが。。。

「非核化プロセスをギリギリと詰める実務者協議よりも、首脳会談に前のめりなトランプ氏を『落とす』方が楽だと考えている」(米朝関係筋)ためだ。首脳会談にさえ持ち込めば、非核化で大幅な譲歩をせずに制裁解除を勝ち取れると踏んでいるとみられる。

はい、でました。第三者それも匿名にしゃべらせ、あたかもそうであるかのように論理を構築するいつもの読売トンデモ陰謀論です。何の根拠もありません。ここではまるで、金正恩には(北朝鮮の)非核化する意思などなく、アホのトランプをうまい具合に誘導して見返りだけを求めるつもりだと言う印象を作ろうとしていますね。それを「落とす」などという曖昧な言葉で行うわけですよ。いつものウソだらけ読売のやり方です。

では、トランプは何と言っているでしょうか?

トランプは正しく把握していますね。読売の記事の中にも、金正恩の言葉としてちゃんと書いてありますよ。

我々は既に、これ以上核兵器の製造や実験をせず、使用も拡散もしないということを内外に宣言し、様々な実際の措置を講じた。我々の主体的で先制的な努力に、米国が信頼性のある措置を講じ、相応する実際の行動で応えるならば、両国の関係はすばらしく速いテンポで前進するだろう。

いやいや、これは金正恩のポーズであり、本当は核放棄なんかするつもりないんだろうと思われる方もいるかもしれませんが、そうじゃないんですよ。

なぜそう言えるかと言えば、元の金正恩の挨拶を全文を読んでみればわかります。読売の抜粋した部分は、国際関係について言及したほんの一部であって、ほとんどは国内関係なんですね。今後の北朝鮮の社会主義国家建設の抱負を語っているわけです。

つまりですね、彼はこれ以上、米国や他とのいざこざを続けるつもりは全く無いわけです。それよりも国家建設に邁進したいと考えているわけです。以前良くあったような北朝鮮のおばさんアナウンサーの言う「悪魔のような米帝国が我が将軍様と偉大なる祖国を陥れて云々」などというイメージとはまるで逆になってるんですね。まぁ、もちろんこれでさえも日本のウソメディアが抜粋してお送りしてるだけだったかもしれませんが。

ともあれ、ここがいつもの読売の省略によるウソです。そして西側のメディアは、ほぼこの省略によるウソをついているようです。

現時点でまだ日本語のスプートニクでは翻訳されていないみたいですが、Sputnikにこんな記事があります。

 With Nukes Built, North Korea Shifts Focus to Economic Development
 

北朝鮮は核兵器製造から経済発展にかじを切る

北朝鮮リーダー金正恩が新年の始めに重要なスピーチを行った。米国とのより多くの核についての会談に言及したことに米国メディアが固執する一方で、活動家がスプートニクに語ったことは、真のメッセージとしては、平壌が「全速力」で前進する準備ができていることだ、その経済開発にである。これには、韓国との温かい関係を通したものも含まれる。

演説の中で金が言ったこととして、トランプに会う意思があるという一方、彼はまた国を発展させる新たな道を探求するということだ、もし米国が平壌への経済制裁を続けるのであれば。トランプはツイートで言ったが、彼もまた「金委員長に会うことを待ち望んでいる、彼は北朝鮮の偉大な経済的ポテンシャルがわかっている男だ!」と。

Solidarity Committee for Democracy and Peace in KoreaのHyun Leeが語ってくれた。

「最も目立つ点としては、米国メディアが唯一フォーカスすることは、米国との核対話の点であることだ。しかし、実際のスピーチを見てみれば、その部分というのは、全スピーチの中のわずかに一つか二つのパラグラフでしかない。スピーチの大部分は、自立する経済の構築と、韓国との関係改善である。金正恩は、国民に二つのスローガンを提案しているが、これは横断幕のように今年の経済をガイドするものだ。(略)」

「彼のスピーチから明らかなことは、今年の北朝鮮の優先事項としては、経済と韓国との関係である」

(略)

さて、読売や西側メディアがあくまでも北朝鮮を敵にしたいことがバレバレです。特に読売はですね。なぜなら、いくらプーチンの悪口を書いてもほとんど誰も乗ってこないからですよ。

それどころか、読売なんか読んじゃいない若い女性がプーチン・カレンダーの売上をトップにしてしまったりとかですね。

もう軍産複合体の犬である読売には後がありません。せっぱつまってます。何とかかんとか「敵」を作り出し、もっともっと軍産複合体に儲けてもらい、日本の奴隷達には国内ではなく「海外の敵」に目をむけてもらいたいと思っているのですが、全くうまく行きません。もう涙目の読売です。

欧州ではグローバリズム拒否の方向に向かっていますし、トランプの行動は手をつけられません。おそらく二年後位には読売は「カルト」新聞とみなされる運命にあり、さらに3年後位には廃刊の憂き目になることでしょう。本当にご愁傷様です。応援しております、がんばってください。

追加です。トランプのこんな話しが出てきました。

そういや思いだしたんですが、いわゆる「投資の神様」のジム・ロジャーズが三年位前でしたかねぇ、トランプ当選以前に言ってましたよ。「私は北朝鮮に投資する」と。「いやいや何言ってんだこのおじさんは」と思いましたけど。

まさかその時点ではこんな雪解け状態になるとは思いもよらなかったことですし、もちろんヒラリーが勝ってれば、まるで逆の結果の大博打だったわけですが、しかし結局彼の予想は当たりましたね、当たりそうですね。もちろん、これからでしょうけど、これが逆転することは無いでしょう。

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