日本人を調教する方法

駅のエスカレータに乗ると、たいていは皆が左側にのみ乗って、右側を開けておくという現象が発生します(関西では逆)。その脇に「エスカレータの片側にだけ乗らないでください」とか言ったポスターが貼ってあるのに、皆左側(関西では逆)にのみ乗るわけです。

まぁ、空いてる時は良いですよね。右側を急いでいる人が走っていきます。しかしこれも「エスカレータを走らないでください」というポスターがあったかと思います。

この誰が言い出したのか、どこからこんな現象が発生したのかわからない、しかも公には否定されているルールを、皆律儀に守っているのです。

ひどいことに、たまに二人で会話に気を取られて両側をふさいでいると、後ろから来たやつが、いかにも「どけ!」という感じで押しのけていきます。彼の頭の中では、それが「ルール」で、「正義」なのです。一度「お前!謝れよ!」と声かけたことがありますが、無視されました。

さらに悪いことは、電車を下りた大量の人がエスカレータに乗る場合、わざわざ左側に列をなして待っているのです、右側はほぼ空いているにも関わらずです。「エスカレータを歩かない人は、絶対に右側に乗ってはいけない」というルールのようです。ですから、エスカレータの右側は空いているのに、ホームに人があふれたままという現象が発生します(関西でもこうなるのかは知らない)。

ですから、ここがおかしいのですが、ポスターの指示通りに立ち止まってエスカレータを利用する人は、なぜか右側には乗れず、ポスターの指示に反する人だけが右側を利用できるのです。

要するに、自分の頭で考えないのです。何の論理性もありません。ただただ、他人のやってることに同調するだけであり、しかも「オフィシャル」に反してまでも、そういった同調圧力のままに行います。

こういった、論理的思考が一切なく、オフィシャルなルールを考慮もせず、他と同じようにふるまうという習性を利用して、日本人を調教する方法はいくらでもありそうです。

マスクもその一つでしょう。マスクが感染防止になるのであれば、それは私もしますが、そんな根拠は一切ありませんし、そもそも「お願い」レベルです。もはや海外ではマスク強制さえ解除されてきており、岸田首相外遊の際も各国首脳とマスク無しで対面しているのに、こちら側の島国ではそんなものはお構いなしです。

日本人が未だにマスクに固執する理由は、単に「他人の目」でしかないのです。そして、全くの自発的なものなのです。何の根拠もなくマスクをするのが正義なのであり、マスク無しを咎めるのが正義なのです。何の事実も論理的思考もありません。

いったん日本人にそういう行動をとらせてしまえば、オフィシャルが何だろうが、論理的がどうだろうが、そんなものは関係無いのです。

これが日本人の調教方法です。

そして、政府、自治体、学校、メディアがそういう風潮を作ることによって、日本人を調教することができます。誤りだろうが、論理的な欠陥があろうが、科学的根拠がなかろうが構いません。「風潮」が、憲法をしのぐ、皆さんが日々「恐れ、気にしている」最高法なのです。

P.S.

少し探したらすぐに見つかりましたよ。

エスカレーター「片側空け」は危ない! 鉄道各社が一斉に「みんなで手すりにつかまろう」キャンペーン

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