民主党最大の汚点を追求しないトランプ

遅まきながらトランプの国連演説をざざっと聞いてみたんですが、あまりにも独善的な内容かと思いました。中国が悪い、イランが悪い、ベネズエラが悪い、シリアが悪い、これこれの悪いことをやってるというのですが、しかし、「それやってんの米じゃないの?」と誰もつっこまないんですかね?

ともあれ、ここで最も強く感じた点は移民問題です。移民が悪い奴に食い物にされているというのですが、そもそもなぜ移民が発生するのかは無視です。

ベネズエラでは現在米の制裁のために、何万人も国外脱出していると言われていますね。想像するに、出ているのは金のある富裕層でしょうけれども、移民には違いありません。この移民を作り出したのは米です。「ベネズエラの政権が悪いから」という理由で移民を作り出しているのが事実ですね。そこんとこはほっかむりです。

それより偽善的なのは、リビアやシリアやホンジュラスの移民です。ヒラリーを含む前民主党政権がこれらの国をめちゃくちゃにしたがために移民が発生したわけです。もちろんこれにも民主党側にはそれなりの「理由づけ」があるわけでしょうが、移民発生の原因に間違いありません。

特にホンジュラスの移民に関しては、移民キャラバンの大騒ぎがありました。米に首尾よく入れた移民は民主党支持の傾向があるので、民主党側やメディアは移民を受け入れないトランプを厳しく非難し、一方でトランプ側は、たしか移民キャラバンの裏にはジョージ・ソロスがいるとも言っていたと思います。

読売等の記事を見ても、「ホンジュラスには仕事がなく、非常に危険だから」という移民インタビューがありました。しかし、どういうわけか、ホンジュラスから「歩いて」米に向かう余裕はあるわけです。一体どこから金が出ているのか、メディアは一切つっこみません。

それよりも、そもそもホンジュラスがそんな状態になった理由です。これは、前民主党政権下でホンジュラスにクーデターを起こした結果です。つまり、民主党政権は、わざわざ自分達でクーデターを起こし、自分達に有利になるように米への移民を作り出したとも言えるわけです。

ところが、トランプは「移民は入れない、壁を作る」「移民問題が大変だ」と言うばかりで、前民主党政権の責任は一切追求しません。そもそも民主党政権が他国をめちゃくちゃにし、自らに有利になるようにしたにも関わらずです。

その理由は、彼もまた全く同じことやろうとしてるからです。だから民主党最大の汚点を批判できないのです。

だから、バイデンの汚職をほじくり返し、それがバレて弾劾騒ぎになろうとも、この民主党最大の汚点を持ち出さないんですよ、同じことやってるからです。

ちなみに、この汚職暴露について「腐敗を一掃」などと宣伝しているようですが、お笑いですね。こんなもん腐敗の0.1%にもならないでしょう。それ以前に一掃すべき腐敗はどうなったんでしょうか?

そして、いつも通りトランプ支持者は何も見えません。盲目です。都合の悪いことを一切見ず、考えず、何かしらトランプが良さそうなことを言うと、妄想を拡大、想像力をたくましくして「やっぱりトランプは正義の道を進んでる」みたいなことを主張するわけですから、もはやどうしようも無いですね。

これ、気候変動活動家と全く同じです。彼らもおそらくは反論等も目にしていることでしょうけれども、一切見ず、一切聞かず、ひたすら毎日拝んでるわけです。ただの信仰です。

かように人間というのはいったん信念・信仰を持つと、あるいは立場を作ると、他のものは一切見えなくなるものです。色メガネで判断し、バイアスした思考しかできません。真実を得るには、信念・信仰を捨てなければならないのです。その一方で「自分は正しい考えをしている」「私の意見は正しい」などと考えたがるんですね。この世で真実というものがあるとすれば、おそらくこの二つなんじゃないですかねぇ。。。

 

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