参政党の身勝手な党規約変更履歴を見るには?

この記事の三行要約

参政党は党規約を都合よく変更してきたが、その過去の状態は Wayback Machine を使えば確認できる。
Wayback Machineではページごとの保存履歴をたどり、特定の日付の党規約を表示・比較できる。
大規模な変更は差分表示できないが、消されたページも過去の記録として残っており、証拠保全に役立つ。

参政党による身勝手な党規約変更

以下の二つの動画に見られるように、参政党は勝手に党規約を変更してきました。

https://x.com/jimakudaio/status/1964302051565064625
https://x.com/jimakudaio/status/1963886280615624801

一つ目の動画で「かっちゃん」が言っているように、彼は過去の党規約を入手したようですが、実は、ネット上で過去の状態を見る方法があったんです。

日本語では「Web魚拓」と言われるもので、様々なサイトがありますが、私が思いついたのは、Wayback Machineです。なんでもっと早く思いつかなかったんだろうと悔やまれますが。これを使えば、過去の参政党のホームページの状態を見ることができるんです。

ちなみに、西村慶介さんによる2023/1/15の記事参政党の規約改正に関する考察 ~「非民主的ボトムアップ」から「非民主的トップダウン」へ~には、彼自身が保存していた参政党の過去の党規約があります。

また、2021/4/21の記事参政党の規約を読むにも当時の規約の一部があります。

Wayback Machineというタイムマシン

Wayback Machineは、いわばタイムマシンで、ネット上のありとあらゆるホームページの過去の状態を記録しています。注意点としては以下です。

  • ネット上のすべてのページを保存するわけではない。どういう基準かわからないが、人気のないページ(と思われるもの)は保存されていない場合がある。
  • ただし、「これを保存してほしい」とリクエストすることはできるので、明示的に保存してもらうことができる。
  • あるページの状態を逐一保存するわけではなく、Wayback Machine側の判断によって、適当な時期に保存されるらしい。例えば、毎日ではなく、月に二回程度など。
  • 動画は保存されない。また、サイズ的に大きな画像や文書などは保存されていないかもしれない。
  • しかし、そのページにある文字列は必ず保存されていると思われる。

過去の参政党ホームページを見てみよう!

実際にWayback Machineを使い、過去の状態を見てみます。https://web.archive.org/がトップページなのですが、ここから目的のものを探し出すのは慣れないとかなり大変なので、以下に簡単なURLを示します。

例えば、2022/5/1の00:00:00時点の参政党トップページは、以下のURLから見れます。

「https://web.archive.org/web/20220501000000/https://sanseito.jp/」

しかし、ちょうど指定の時刻のものはなく、また、過去のホームページは、sanseito.jpではなく、www.sanseito.jpだったようです。上を入力すると勝手に以下のURLになります。つまり、2022/5/2の19:29:44時点のものということになりますね(この日時はGMTのようなので、日本時間はその9時間先になります)。次をクリックすれば、この時点のものを見ることができます。

参政党
投票したい政党がないなら、自分たちでゼロからつくる。

これを見てみると、たしかに吉野、赤尾、武田の顔がありますね。ただし、動画をクリックしても見れません。基本的には文字列です(軽めの画像もあるようです)。

このページの左上と右上に、それぞれ次のような「余計なもの」があることに気づきましたか?

左上は、「2020/4/12から2275回保存したよ、最後に保存したのは2025/8/26だよ」という意味のようです(詳しい仕様は知らないのでたぶん)。右上は、今現在見ている状態を保存した日付になりますね。つまり、2022/5/2です。

党規約はどうなっていたのかを見てみよう!

次に、この当時の党規約はどういうものだったんでしょうか?このページの、以下をクリックしてみましょう。

以下のようなページが出てきます。このときのURLと右上の表示に注意してください。

URLは以下のようになっていますね。つまり、トップページと同じ日時のものがなく、今度は2022/5/6時点のものになっています。もちろんですが、ブラウザに以下のURLを入力すれば、直接このページに行けます。

「https://web.archive.org/web/20220506024258/https://www.sanseito.jp/about/」

で、この下の方にこんなんありますから、ここをクリックしちゃいましょう。

同じく2022/5/6のもののようです。規約部分をクリックすれば、非表示になっていた規約が現れます。

このページのURLは以下ですから、これをブラウザに入力すれば、上に述べた面倒な手順を踏まなくても、この2022/5/6時点の規約が見れるというわけです。

「https://web.archive.org/web/20220506024258/https://www.sanseito.jp/philosophy/」

Wayback MachineのURLの構成

もう理解できてくると思いますが、Wayback Machineは、同じ一つのページについて複数のバージョンを保存しています。そして、その保存日時がURL表示されています。上に述べた

「https://web.archive.org/web/20220506024258/https://www.sanseito.jp/philosophy/」

であれば、20220506024258つまり、2022/5/6の02:42:58時点の「https://www.sanseito.jp/philosophy/」の状態は「こうでした」というものなんです。

そして、この同じページの別バージョン(別の日時)のものを見るには、単純に右上の制御パネルの適当な場所をクリックすればよいですね。この棒グラフみたいなところが、保存日時を表わしているようです。

しかし、このやり方では「この時点とあの時点でどう違うのか?」を知るにはかなり不便ですよね?

参政党の党規約が、この時点とあの時点でどう変わったかを簡単に知る方法

簡単な方法があります。党規約は「https://www.sanseito.jp/philosophy」というURLのようですから、この変遷を見るには、

「https://web.archive.org/web/*/https://www.sanseito.jp/philosophy」

と入力すれば良いのですが、これもまた適当な日付に修正されます。次のURLに変更されます。

Wayback Machine

つまり、直近の2025年の保存履歴になりますね。

ここでは、2025年のどの日付に保存したのかが示されるので、カーソルを上に置くと、保存時刻が出てくるので、それをクリックすれば、その時点の保存状態を見ることができます。

でも、これでもまだ一つ一つ調べないといけないので面倒です。次に、二つ前の画像の赤枠で囲った「Changes」をクリックします。すると、次のような画面になります。

今度は、全年代にわたり表示されていますね。このページのURLは「https://web.archive.org/web/changes/https://www.sanseito.jp/philosophy」なので、ブラウザに直接このURLを入力すれば、このページが出てきますよ。

同じページの二つの状態を比較する

やりたいことは、二つの日付での状態を比較することです。ぴたりの日付のものは無いので、2022年の次の二つをクリックします。参政党はこのページを消してしまったようで、おそらく2023年以降を選択すると比較できないようです。

すると、上の方の表示は次になります。左右に比較する日時が出ているので、あとはCompareを押せばよいです。比較をやり直したい場合は、X印を押せばその選択がキャンセルされます。

まるで変わってしまっているので、「変更の差分」という形では表示できませんが、ともあれ、「党員」については次のような違いがわかります。

まとめ

ということで、Wayback Machineは、あるホームページの中の特定のページについて、不定期にその状態を保存しているタイムマシンのようなものです。ですから、保存記録があれば、その時点でのそのページに書かれていたことを再現できます。

また、二つの日付を指定して、どのように変更されたか(変更の差分)がわかります。ただし、あまりに大規模な変更については差分の形では表示できません。また、ページが削除された場合には、当然ですが「削除されてしまった」ことしかわかりません。

このアーカイブは本当に素晴らしいものです。応援したいという方は、https://archive.org/donate?origin=iawww-TopNavDonateButtonを見てください。

しかし、Wayback Machineの保管に頼らず、必要な方は必ず手元に保存しておきましょう。

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