シリア情勢について、ロシア外相セルゲイ・ラブロフの言

ロシア外務大臣セルゲイ・ラブロフの会見です、この会見も独立メディアのあちこちで言及されているところですが、日本の新聞・テレビで流されるストーリーとは相容れないため、「こういった反論がある」とさえも報道されないようです。

もちろん、かつてアサドのインタビューが流されたことなどあったのでしょうか?YouTubeの「おもしろビデオ」は年がら年中流し、日本国民の脳細胞を破壊しつつ、同じYouTubeにあるアサドの言い分は流すことが許されません。

日本の新聞・テレビというものが米戦争屋の犬でしか無く、与えられたストーリーを流すだけの洗脳装置でしか無いことが良くわかります。

これも全文を掲載しますが、しかしロシア語ー>同時通訳英語ー>日本語という翻訳のため、さらに私の英語力のため、意味の取りづらいところがあります。


これは率直な話しにします。用意してきました。しかし、事が起こったばかりですから、それについて、最初にオフィシャルに言及したいと思います。そして、西側の友人の説明についてです。
彼らの完全な違法な行いについてのです。お聞きになっていると思いますが。

米大統領、英首相、仏大統領は、皆言っています、論争の余地の無い証拠があると。二番目に、議論の余地の無い証拠があるそうです、アサドがやったことの。彼が指示したのだそうです、皆さん思い出してください。

一年前の事件について西側は反論の余地の無い証拠があると言う

これは、正確に一年前に彼らが言ったことです。同じホワイト・ヘルメットがレポートしたんです。イドリブのハンシェフーンで、サリンが使われたと。再度、西側の友人はただちに飛びつきました、こういった噂にです。そして、疑わしいビデオを出しました、反論の余地の無い証拠として。我々はOPCWの専門家を派遣することを要求しました、その地域にです。

彼らは、それは不可能だというのです、安全上の理由で。最終的には、わかったんです、OPCWはフランスと英国から情報を受け取りました。彼らはハンシェフーンのサンプルを持ってたんです。
これらのサンプルは英仏の研究所で研究され、サリンだというんです。

我々は真面目ですから、当然英仏にコンタクトしました。聞いたんです、どうやってこのサンプルを入手したのかと。これがロンドンかパリにあるなら、誰かが持ってきたのですよね。その当時あった安全上の憂慮にも関わらず、誰がそんなことができたのでしょう?

ですから、言ったんです、同じ人を使えば良いのでは?と。OPCWに安全性を提供すれば、彼らは現場への旅ができると。そして化学兵器禁止条約規定の手続きにしたがって、サンプルを入手できますよと。

証拠はロシア側には提供しないと言う

友人たちは、それを断ったんです。彼らは、完全に不必要だと言うのです。彼らの証拠は反論の余地が無いからだそうです。ですから、我々にも提供してもらえませんかと言ったんです、その事実を見たいし、確信したいからと。おっしゃることが全部真実であることを。拒否されました。後はこれまで通りですよ。

さて、ドゥーマについても、彼らは反論の余地の無い事実というわけです。彼らの主張は。攻撃を正当化するためですね。しかし、彼らの持ってるのは、ソーシャルメディアの投稿ですよ。それと短いビデオですが、これは実際には、本物の専門家にとっては笑止なものです。それでもマクロン大統領はおおっぴらに言うわけです、反論の余地無しの証拠と。アサド政権によって使われた化学兵器を証明するものだと。

マクロンがプーチンに「ドゥーマに関する反論の余地の無い証拠は秘密だ」と言う

一昨日ですが、彼がプーチン大統領と話したわけですが、その会話の中で、その話しになり、
彼に頼んだわけです、ロシアにその証拠を分けてくれと。もしそんなことが起こったなら、我々がまず最初にそういう違法行為を止めねばなりませんから。化学兵器を使うなどという。彼の答えは、この証拠は提供できない、でした。なぜなら、秘密だからだと。ですから、未だにこの人達は、自分達の諜報を提供してくれないのです。攻撃の根拠として使ったものをですよ。

そして、これはOPCW専門家が到着する一日前のことです。事件現場に行くことになっている。化学兵器が使われたかどうか、事実を確定するためのです。ところで、彼らは未だにドゥーマに行く準備ができているといいます。彼らのミッションを達成するために。これに戻りますと、今回は、現場に行く許可が降りることを望みます。

一年前ティラーソンは調査しにくると言ったが、その前に空爆した

そして、申し上げたように、一年前にいろいろありましたが、最近起こったこととしては、彼らはもう一つ共通することがあります、昨年の4/4との共通点ですね。

ホワイト・ヘルメットが、このレポートを広めていたとき、私に、レックス・ティラーソンから電話があったんです。彼が言うには、彼は知ってるそうです、シャハラード空港から出発した飛行機によって化学兵器攻撃がされたことを。そして、彼は頼んできました、シリア政府に対し、米国人の調査官も含めた調査団が、この空港を訪問できるようにしてくれと。確認のためにです。

我々はこの許可を(シリアから)得たんですよ。しかし、我々がワシントンにコンタクトをとる以前に、既に空爆を実行してたんです。

我々の調査では何も出ない。今回も調査を提案したが、調査前に空爆した

今回は、米国大使館の代表が、我々の省を訪ねてきました、何はともあれ。彼は米国の立場を代表しているのですが、彼が言うには、確信しているというんです。我々の答えはこうです。我々の軍の専門家、化学兵器専門家が、現場を調べたが、ビデオで示されている病院など調べたが何も出なかったと。

彼が言うには、米国の専門家が行くことは可能かと聞くんです。素晴らしい考えだと返しましたよ。ダマスカスに聞いてみますと言ったんです。次の日です、再度プーチン大統領が、マクロン大統領と話しました。プーチンは、マクロンに応答しました。彼は言うわけです、疑いなくシリア政府の仕業だと。

そして(プーチンが)聞いたんです、フランスの専門家を派遣して、米国とロシアの専門家と一緒に現場検証することはできるかと。我々は防衛省からコンタクトをとりました。しかし、フランス大統領からも、フランス防衛省からも、外務省からもコンタクトが無いんです。その代わりに、またもご存知のように、空爆を始めたんです。

我々は事実を知りたいが、西側は証拠を提示しない

我々は本当に事実を確立したいんです。頻繁に彼らは、すべての事実があると言いますが、反論の余地の無い事実、証拠だと。しかし、我々が提供しれくれと言うと、NOなんです。なぜでしょう?あなたがたの諜報サービスがすべてを良く知ってるんです、彼ら自身で。

さて、この事件と他の事件の事実にフォーカスしてみますと、スクリパル事件も含めてですね。
ご存知のように、この事件について、米国国務大臣、英国外務大臣は、拒否しました。我々がいくつかの機会にした質問に答えることを。いつも言うことは、「君たちが我々の質問に答えてない」と。

シリア政府はOPCWの調査を待っている

彼らからの質問というのを思い起こしていただきたいのですが、ただ一つです、この質問というのは、彼らはロシアに認めさせたいのです、どうやってロンドンにノバチョクを運んだか、言えというものです。プーチンの命令によるものなのか、あるいはロシアが化学兵器備蓄のコントロールができていないものなのか。それが唯一の質問ですよ。

我々の質問としては、極めて具体的です。我々の質問は、化学兵器禁止条約に基づいています。
ここにノートがあります。ペンタゴンは、シリア攻撃を正当化しました、OPCW専門家による結論以前に。

これは真実ではありません。我々は状況を刻一刻追いかけています。シリア政府は本当に国境で待っています。彼らは専門家をただちに招きいれたいのです。ただちにビザを発行したいのです。
これはオフィシャルな声明です。

そしてOPCWは、これがわかってます。米国も、このことを知るべきです。先程のことに戻りましょう。ご存知のように、招かれたOPCWの専門家グループは、これは、文字通り彼らの言ったことですが、後ほど、彼らの結論をお知らせしたいと思います。

スクリパル事件について

OPCW専門家グループの報告は、最初に要約の形で公に出回りました。そして、詳細な機密のバージョンが出回りました。同じレポートのですね。これはOPCWメンバー向けのみと意図されたものです。このレポートでは、化学式についてのみ話されています。これは英国によって提供されたものです。そして、OPCWは彼ら自身のサンプルも採取しています。

これには、ノバチョークの名前は言及されてません。単に長い化学式があるだけです。我々の専門家によれば、この化学式は、多くの国で開発された(作られた?)物質だそうです。そして、この化学式には何の特別な秘密もありません。いくつかの例をお見せしますが、同僚が言うように、
我々にはいくらかの諜報があり、機密ですが、提供します。ご存知のように、我々には我々の機密情報を得る方法があります。そして、この情報は、生死に関わるものであるため、我々はこの情報を秘密にはしません。我々は、事実がわかってます、これは、スイスセンター放射線・生物分析センターからの情報に基づくものです。この情報は秘密裏に得られました。

なぜOPCWの最終報告からBZが消えているのか?

このセンターの専門家が、3/27に結論付けたのです、彼らに送られたサンプルの検証からです。
これはOPCWによって送られました。これはOPCWの専門家がソールズベリーで得たものです。このスイスの研究所は、プロフェッショナルな科学者の研究所です。

彼らの結論を、文字通りにお読みします。彼らがOPCWに対して、結論として送ったものです。もちろんこれは翻訳なんですが、これをロシア語で読みます。

この研究の後、物質と先行核であるが、これは第二種の化学兵器に属するものである。化学兵器禁止条約のもとで。B-ゼッドは化学物質であり、その能力は、人間に対しては、使用後60分間の一時的能力を持つ。そして、4日間継続する。この物質が使われていたのは、米軍、英軍、他のNATO国である。ロシアは、このような物質を作ったことが無い。そしてまた、この物質は、神経ガス3234を含む、高濃縮状態で。

以上です。ですから、これらの専門家によれば、8234の高濃縮があるとのことです。これが、
即死を起こすわけです。非常に脆弱なものですから。専門家が。。。これらの専門家は物質を確定することができました。なぜなら、これが行われた期間というのは、極めて重要でした、一週間という。そして、ユリア・スクリパルは、退院し、セルゲイ・スクリパルの容態は改善しています。
これは、B-ゼッド物質が使われたように思われます。これらの事実は、出回っているOPCWの最終レポートには言及されていません。ですから、我々はOPCWにコンタクトをとり、質問するつもりです。

なぜこの重要な情報を。。。今私が読んだものですが、スイス研究所の専門家による結論を反映した情報が、省略されているのかと。これが最終報告には含まれていないのです。もちろんですが、もしOPCWがまさにその事実を拒否するなら、彼らがスイス研にコンタクトしたことですが、であるなら、我々は彼らの説明をも聞きたいのです。

ここで私の話を終わります。直近の事件についてのですね。先程言ったように、私は完全に違うスピーチを用意してきたんです。そして、他の問題もお話できればと思います。より不変の問題についてですね。今日起こったような事件や、一年前のものですが。

感謝します。同僚とジャーナリストに。こういった事実を公表してくれたことを。
メディアにです。ありがとうございます。

 

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