OPCWが極悪アサドの化学兵器を発見!

OPCW、化学兵器禁止機関の報告です。さる4月にシリア・ドゥーマで起こったアサド軍による化学兵器攻撃を調べていたんですね、その報告が出たわけです。

奴隷日報、もとい読売の昨日の報道はこんなのです。

やはり極悪アサドが塩素ガスを使用して自国民を殺していたことがわかりますね。もう少し見てみましょう。これについてのRTの報道は、https://www.rt.com/news/431994-nerve-agents-not-found-douma/です。

神経ガスの痕跡は見つからなかった、化学兵器攻撃が疑われるシリアの都市ドゥーマから。OPCWの仮レポートはそう言っている。複数の塩素化合物が見つかったことを付け加えている。

「様々な塩素有機化合物がサンプルに見つかった」。このサンプルは、ダマスカス郊外のドゥーマの二つの地点からのものであり、OPCW専門家による分析にかけられたと、OPCWの仮レポートは言う。これらの化学物質は、ドゥーマで発見されたキャニスターから得たものであるという。レポートはまた認めている、これらの現場からサリン等のいかなる神経ガスの痕跡も得られていないと。

OPCWレポートの技術注釈では、その研究所の一つが痕跡を特定したことを示している。これには、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、抱水クロラール、トリクロロフェノール、クロロフェノールがサンプル中に存在したという。この中の、ジクロロ酢酸や抱水クロラールは浄水の副産物として知られている。他のOPCW研究所は、以下のみをレポートした。つまり、「OPCWスケジュール化学物質は無かった」。化学兵器禁止条約で禁じられている物は何もなかったという意味である。

(以下略)

最初の読売の記事に戻ってみましょう。こうありますね。

塩素ガスが使用された可能性がある

OPCWはそんな結論は出していません。それどころか、神経ガスの痕跡はなく、化学兵器禁止条約で禁じられたものは無く、見つかったのは浄水の副産物、つまり水道水やプールに入ってるものだというわけです。こんなものどこでもありますね。日本でさえ大量にあるのに、現在のシリアのような場所において、浄水のための化学物質が存在しない方がおかしなことです。実際のレポートは以下のようです。

https://www.opcw.org/fileadmin/OPCW/S_series/2018/en/s-1645-2018_e_.pdf

さて、この仮レポートについて、やはり上から指示されている通り、各社どこも同じことを報道してますね。見事なまでに一致しています。

 シリア空爆、塩素ガス使用の可能性 現場から物質発見(朝日)
塩素ガス使用の可能性=化学兵器疑惑のシリア空爆-OPCW調査(時事通信)
シリア 反体制派の拠点の空爆で塩素ガス使われたか(ANN)

他の事件であれば、見方や意見は様々あるでしょうけれども、この件については、先に上げたレポートの内容のみ、このレポートの内容の中にある事実のみを報道すればいいはずなんですが、どうあっても、それさえもできないらしいですね。勝手に「塩素ガスが使われた可能性」などとくっつけてしまってます。

しかも、以前に報道していた内容がデタラメであったことがバレてしまったんですが、この件はどうなってるんでしょうね?例えばこれです。シリア・ドゥーマでの化学攻撃、塩素に加えサリンも 米政府見解

【4月15日 AFP】米政府はシリア政府軍が実施したとされる化学兵器攻撃で、塩素ガスに加えて神経剤サリンが使われたと考えていると、匿名の米政府高官が14日明らかにした。

この高官は、シリア首都ダマスカス近郊の東グータ(Eastern Ghouta)地区ドゥーマ(Douma)で今月7日に行われ、米英仏3か国によるシリア攻撃につながった化学兵器攻撃について、現地からの画像や目撃証言の分析結果は「塩素ガスが使用されたことを強く示しているが、サリンの使用を示唆するかなりの情報もある」と述べた。

報道やNGOなどのからの情報では「瞳孔縮小やけいれん、中枢神経系の障害」といった症状が示されているとした上で、「そうした症状は塩素ガスからは生じない。神経剤によるものだ。数十人の死者と数百人の負傷者が出たことに加え、これらの症状もサリン使用を示唆している」と説明した。(c)AFP

報道やNGOからの情報とやらがまるでウソだったことが明らかになりました。そして、この記事はその情報元が「匿名の政府高官」になってます。まさに米国でニューヨーク・タイムズやCNNが良くやっていると言われる手口です。

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