この記事の三行要約
- 遠方のものが見える現象だけでは、「地球が平面である」と単純に結論づけることはできず、光の経路には複雑な条件が関係する。
- フランスのカニグー山は約250km先から見えることで知られるが、常時ではなく、特定の季節や条件でのみ観測される現象である。
- 数百km先の山を撮影した記録でも、特殊な条件が重なった場合に遠方が視認される事例があり、「遠方が見える」ことだけでは平面の判断材料にはならない。
フラットアーサーで親しくしてもらってる人も多くいます。私の印象としては、彼らは何に対しても偏見を持たず、率先して学んでいこうとする姿勢があると思います。一方、私自身は常々地球が平面だろうが球体だろうがどっちでもいいと言い続けています。
しかし、ごく一部には、あまりに事実と論理が通じず、こちらが素朴な疑問点を提示しても、全く答えず、答えられず、無視し、逆にこちらを上から見下すような傲慢な態度をとってくることがあります。
こういった傲慢なフラットアーサーは、逆にフラットアース理論の普及にとって害悪ではないかと思うのです。
私が思うに、彼ら一部にとってフラットアースとは、間違いなく宗教的信念にすぎません。「フラットアースがわかればすべてがわかる」「フラットアースがわからない奴は馬鹿だ」といった傲慢な態度さえ平気で見せるのです。これはある種の宗教者にも見られるもので、「私は神がわかっている、お前はわかってない馬鹿ものだ」といった態度を見せますよね。ネトウヨや統一教会信者やらもこのタイプと言えるでしょう。
ともあれ、まずは「地球は平面」という信念ありきで、現代科学はどうでも良いのです。もちろん、現代科学にはインチキなものもあります、それは私もわかってます。が、それにしても、現代科学以前の事実と論理がまるで通用しません。自分に都合のいい話だけを持ち出し、「それは違うよ、こうじゃないの?」とツッコミを入れると完全に無視です。全く答えようとしないのです。
私はフラットアーサーの友人たちにこれまで警告し続けてきました、「私自身は平面だろうが球体だろうがどっちでも構わないが、おかしな物を平面の証拠として持ち出すと、あなた方の理論が傷つくことになるからやめた方がいい」と。しかし、極めて傲慢なフラットアーサーは耳を貸しません。
この記事では、「地球が球面であれば、はるか遠方の見えるはずのないものが見える。だから地球は平面だ」というフラットアーサーのおかしな理屈を論破します。
事実:光は直線的に進むわけではない。曲がってしまうことがある
まず、この理解が必要です。これはごく身近な例で証明できます。
ストローを水に入れると曲がって見える
空のコップに水を入れると、底にあるコインが見えるようになる
夏に道路を見ると水たまりが見える。実際には空が見えているので、そこに水があるように思える。
そしておなじみの蜃気楼です
このように、かなり身近な例において「光は必ずしも直進しない」ということは実感できます。
カニグー効果(Canigou Effect)とは?
さて、ここでカニグー効果の話をします。フランスにおいて、マルセイユ付近から対岸のカニグー山(2784m、ピレネー山脈に属する)が見えるというものです。後で示しますが、地球が球体であれば、決して見えるはずもありません。
ピレネー山脈の東端の方ですね。
海岸からも見えるようですが、特に有名なのは、ノートル=ダム・ド・ラ・ガルド教会(海抜160m)からの眺めだといいます。
この教会からカニグー山までの距離は252kmです。さて、地球が球体で、光が直進すると仮定した場合、カニグー山は見えるでしょうか?
160mの高台から252km先を見た場合に、どの程度の高さまで見えるか?
面倒なのでAIに計算させました。皆さん検証してほしいのですが、結果はこうです。
海抜160mの高台から252km先にある(架空の)構造物の頂上だけが地平線上にぎりぎり見えるためには、その構造物は約3360m必要である。
したがって、2784mのカニグー山は、その頂上さえ見えるはずがありません。
ところが、この教会も含めマルセイユ付近の海岸からでさえ、カニグー山が見えるというのです。頂上だけではなくてです。これは地球が平面の証拠なのでは???
観光ガイドには何と書かれているか?
ここでフラットアーサーにとって極めて残念なお知らせです。地球が平面であれば、カニグー山は常に見えていなければおかしいですよね?少なくとも晴れの天候であれば。しかし実際には「見えたり見えなかったりする」のです。
どの程度の人気を博しているのかわかりませんが、「対岸の山が見える」というのはある種の観光にもなっているようですね。あちこちに記述があります。
PHOTOS: See the Pyrenees… from Marseille
ある稀な現象により、年間の特定の日に、フランス南東部の海岸から250キロメートル以上離れたピレネー山脈を見ることができる。
この現象は、日の出・日の入りの際に太陽とピレネーの山頂が一直線に並ぶことと、大気が光に与える効果によって生じる。11月初旬から2月末にかけての時期に起こりうる。
…
マルセイユではこの現象は古くから知られていたが、消えゆく島だと信じられていたとオリニェ氏は言う。
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彼は住民から南西方向に謎の島が見えるという話を聞き、優れた地理学者として、それが約250キロメートル先のピレネー山脈以外にあり得ないと導き出した。
…
1808年2月8日、彼は数名の証人とともにマルセイユの最高地点(当時はラ・ガルドの丘にあった砦、現在は聖堂が建つ海抜約150メートルの地)に登り、マルセイユからのピレネー山脈の観測を初めて科学的に記録し、この現象の実在を証明した。
…
写真の記録がなかったため、当時の学者たちは計算を行い、地球の曲率のために250キロメートル先からピレネー山脈を見ることは不可能だと結論づけた。しかし現在では、ザッハ男爵の観測が正しかったことが証明されている。
…
当時の学者たちがザッハ男爵を信じなかった理由は、大気の光学的効果がまだ知られていなかったためだ。
…
11月から2月の特定の地点・特定の時刻にしか観測できないのは、太陽とピレネーの山頂との位置関係によるものだ。
どうでしょうか?地球が平面であれば、常に見えるはずなのに、11月から2月の特定の地点・特定の時刻にしか見えないのです。別の記事を見てみましょう。
Canigou Mountain from Marseille, France
大気差(大気による光の屈折)の影響を考慮しないとすれば、これらの山々はマルセイユから観測できるには遠すぎます。しかし、ときとして大気の条件によって、通常では見えないほど遠くにある物体がはっきりと視野に入ることがあります。この日の夕方は、ピレネー山脈の中で標高約7,546フィート(2,300m)を超える山頂が確認できました。
次はフランス語のWikipediaです。
大気条件が良好な場合、マルセイユ(約250km)から年に2回、日没時にカニグーを望むことができる。また、プロヴァンス地方の高地(マルセイユ、カシ、アロー、ヴァントゥー山、サント=ヴィクトワール山、サント=ボーム山塊、トゥーロン周辺の丘陵など)からは最大300km近い地点からも視認可能であり、標高の高い地点からは日中でも比較的頻繁に望める。
繰り返しですが、地球が平面であるなら、一年中見えるはずですが、ある特定の状態の時にしか見えないのです。そしてこれは、その状態の時に光が曲がるからに間違いありません。つまり、これこそが地球が球体であることの証明です。
再度ですが、フラットアーサーが言うように地球が平面であるならば、晴れの天候であれば一年中いつでも見えるはずですから、なぜ特定の状態の時にしか見えないのか、その理由をフラットアーサーは説明する必要がありますね。
マーク・ブレットが達成したこと
さて、ここでマーク・ブレットのギネス記録について説明します(これは既に破られています)。彼は、2016年にピレネー山脈(カニグー山)からアルプスの山を撮影しました。
- 撮影地点:Pic de Finestrelles(約2820m)
- 被写体:Pic Gaspard(3883m)
- 距離:約443km
というものです。だいたいこんなところですね。
では、撮影地点の標高から、この距離を撮影した場合、少なくともてっぺんが見える(架空の)構造物の高さはいかほどでしょう?あくまで地球が球体とした場合ですよ。
ということで、少なくとも5040mの高さがないと、てっぺんさえ見えないことになります。アルプスの3883mではとても足りません。
では、なぜマーク・ブレットはアルプスの山が撮影できたのでしょう?本人たちは何と言っているのでしょうか?
どのようにして「最遠景写真」という驚異的な世界記録を達成したのか?その全貌をお伝えします。
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この極限の写真は同種の記録としておそらく初のものであり、昼間にピレネーからアルプスを捉えた最初の記録となりました。これを実現するには複数の条件が同時に揃う必要があり、この写真を真に稀有な記録たらしめています。また、遠景写真の世界記録において新たな基準を打ち立てました。
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2016年初頭、冷気塊と強力な高気圧がもたらす(年に一度あるかないかの)絶好の条件が訪れれば、非常に長い視程が得られます——もし実現すれば。
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遠景写真の世界には、予測・分析・調査が非常に重要な役割を果たしますが、常に予測不可能な部分も残されています。
さらに、このコミュニティでは光の屈折についても説明しています。
443 KM | Finestrelles, Pyrenees – Pic Gaspard, Alps
ピレネーからアルプスの写真撮影に初めて成功して以来、私たちはさらに遠い山峰の撮影に挑んできた。
…
その左には、他のアルプスの峰々も見えた。有利な大気屈折の条件により、バール・デ・ゼクランよりもさらに遠い山峰まで視認することができた(Refractive favorable circumstances allowed to view some other peaks, even that more distant than the Barre des Ecrins)。今回の世界新記録——地球上で最も遠い風景写真の記録——をもたらしてくれたのは、443kmの彼方にあるピク・ガスパールだ。
ここでは明確に「大気中の光の曲がり(屈折)によって視認できた」とされていますね。つまり、彼あるいは彼らは、こういった条件が揃わないと撮影ができないことを認識しているわけです。
つまりこれは、平面の証拠ではなく球体の証拠であると言えます。
まとめ
再度ですが、宗教的信念を持つフラットアーサーは、自らの信念が「絶対的に正しい」と信じ込み、「異端者」を上から目線で傲慢にも馬鹿にします。その一方、自らの信念に都合の良い素材だけを並べ、異論・反論に答えられず、議論も一切できません。
今回とりあげたのは、彼らが「地球は平面だ」とする証拠の一つですが、調べてみると、まさしくブーメランであることがわかるでしょう。これらは地球が球体であることの証拠にしかなっていないのです。











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