偽ニュースが「偽ニュース」を憂慮し、感情論で検閲を奨励する

こういったものが出てきました。そしてがっかりしました。BBCはNHKのようなゴミとは異なり、独自の視点を持ち、それを主張できるところであると以前は思いこんでいたので、「あぁ、やっぱりか」という感想です。

このビデオでは、ラスベガス事件に関する独立メディアやその他の人々の「報道」を「偽ニュース」と決めつけ、その報道が犠牲者やその家族を傷つけるものとし、検閲を要求しているんですね。具体的には、YouTubeやGoogleのおすすめとして上位に出てこないことです。

一つには、彼らの傲慢さと無知があります。単に政府や警察当局の言うことを、そのままバラまいているだけにも関わらず、自身を「本物のニュース」だと思いこんでいるんですね。ジャーナリズムとは本来そうでは無いことが全く理解できていません。

第二には、言論の自由とは何かということです。これも理解できていないわけです。ピンからキリまでが存在する中で、何が真実であるかを判定するのは、どこかの権威のやることでは無いということです。その過程でトンデモな物が支持を得てしまうこともありえます、これが言論の自由というものです。

しかし、本当のところは、彼らの思惑としては、おそらくこういうことでしょう。「これ以上、野良メディアがのさばると俺たちの飯の種に関わる」と。さらには、彼らがよって立つところの体制に疑問を呈するようなものの存在を許してはならないというところでしょうね。

そして、これを推進するために持ち出してきているのが感情論です。言わんとするところはわかりますが、非常に姑息なやり口でしょう。もし、独立メディアの報道が間違いであるなら、それを指摘するビデオを作れば良いことです。要するにフェアではないのです。これは日本のメディアにも言えることですが、どうしても自身の権威をふりかざしたいらしく、あるいは議論に負けることがわかっているのか、そうしようとしませんね。

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