MLM詐欺師のSに引っかかったYさん

かなり個人的なことなので、あまりこのブログにはそぐわないのですが、未だに不思議に思うことなので書き散らしたいと思います。

Yさんと初めて会ったのは、2016年の秋頃です。字幕大王でも字幕をつけている米国の方の本を常々翻訳したいと思っていた私は、その半年位前に既に翻訳に着手している方を見つけたんですね。そして、そのサイトにメッセージを送るも、後から聞くと「メールが送れなかった」とか言うことで、半年位連絡がとれなかったんです。

やっと会うことになったのが、その秋頃というわけです。彼女は米国で医師免許をとり、旦那は米国人、もちろん英語ペラペラで、しかも顔も広いらしく、彼女の友人ら数人と東京駅構内のベジタリアンレストランで会うことになりました。その時、「もう医者は嫌だ。頼ろうとする患者ばかりだ」などと言っていました。私が是非翻訳作業に関わりたいということで喜んでいたようには思います。

しかし、その後、二人の子供の教育のためと称して年内に外国に移住してしまいます。そもそもは新年度にと言っていましたが、年をまたぐと税金が大変なことになると言うことで。まぁ相当稼いでいたのでしょう。しかし、医者をやめて何やら新たなビジネスをやるとかいう話でした。

移住した後、2017年になってからなんですが、ある日メールが来て、skypeで話せないかというんです。新たなビジネスのウェブサイトを手伝ってほしいとか言う話でした。

パートナーのYさんのためならと、またそう大した話ではなかったんで、改修など手伝ったんですが、そのうちに、「私はSさんのところのMLMに入っていて、あなたも入ってくれると嬉しい」みたいなことを言い出すわけです。

で、当然このSを検索してみたわけなんですが、いや評判が悪い悪い。これほどはっきり詐欺師と書いてあるのも珍しい。そのことを伝えると、「そう言われると思った。しかし、そうじゃないんだ。東京でセミナーがあるから来てほしい。私は滅多に受けられないSさん直々の講座も受けてる。」といった話をしていました。

彼女は外国に移住しながら、ちょくちょく東京に来ていたようです。二度目か三度目に私の方が降参して行ってみることにしたわけです。このネット上の評判とYさんの印象にあまりに差があるので、自分の目で確かめたいと思ったこともあります。

さて、南青山のセミナー会場に行ってみると、彼女の他に、友人の男性と女性Mさんが一緒にいました。私は彼ら3人と一緒にセミナーを受けたわけです。

そのSという人物はビデオでの登場のみで、講師は別の男性。内容というのは、要するに様々な情報商材の紹介で、一流の講師陣によるビデオといったものでしたが、しかし、具体的にそれで何が学べるのかはほとんどわからず、それを購入すると、後から購入した人の売上の一部をもらえるんだそうな。海外にも進出するんだそうな。

さらには、仲間になるとこんな楽しい催しがあるだの。もらえる売上の率は他よりも断然多いだの。あまりに馬鹿馬鹿しいのでほとんど忘れてしまいましたが。

まんまネズミ講です。売る物の中身の説明が大して無いはずです。どうでもいいんですから。

さらには、一通りの説明が終わると、「今現在福岡でもやってます。今すぐに申し込まないと、後の方になってしまいますよ」というわけです。そこでパッと立ち上がって申し込みコーナーに駆け込む女性。「お前サクラだろ」って。

ここまで古典的な手口とは思わなんだ。もう少し洗練されていることを期待していたんですが、これ以外にやりようが無いようです。

友人女性Mさんの方は完全に理解していたようで、私と共に「これは無いだろ」と不平を言っていました。私は「アムウェイの方が真っ当だよ」と。そして、私はMさんと共にセミナー会場を後にしたというわけです。

Mさんは、「Yさんは良い人なのに、なんであんなのに引っかかるんだろう」と首をかしげるばかり。全く同感です。医者になるような人でも、あんなものに簡単にひっかかってしまうんですねぇ。おそらく100人に一人位しか引っかからないと思うんですが。

しかし、それだけではなく、彼女の言う新たなビジネスのウェブサイトというのも、米国の既存のウェブサイトのまるパクリ。体裁だけではなく、本文もそのまま日本語に訳しただけです。翻訳や字幕つけるのとは違う話だと思いますがね。しかも、日本語がヘタ、普通にネイティブの日本人ですが。まぁ、要するに全然中身の無い人だとわかりました。

それでいて、その新たなビジネスというのは、起業する日本人をskypeを使ってコーチングするんだそうです。そんな能力があるようには思えません、勢いだけはありますが。コーチングしながらも、またネズミ講に引き込もうとして嫌われるのだろうなぁ。

こんなことを書くのは、どうか立ち直ってほしいからですが、しかし一緒に翻訳をしようとは、もはや思ってません。

 

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