「Can You Catch A Cold?」サンプル1

Can You Catch A Cold?: Untold History & Human Experiments

のAmazonサンプル部分の邦訳です。

序文

ドクター・サマンサ・ベイリー

風邪は移るのか(Can You Catch A Cold)?私が「主流派」の医師だった頃なら、これを愚問として一蹴しただろう。なぜそんな質問をするのか?伝染病(「細菌(germ)」による病気の伝染)はとっくの昔に医学的に証明されてると、医師なら誰でも知っているのに。しかし、ほぼすべての医師がそうであったように、私も無視していたことがあった。自分でその証拠を見るということだ。その扉を開けてみるや、劇的な出来事が連鎖して起こったのである。ネットワークテレビの仕事をクビになったことに始まり、さらに医師としての臨床の仕事をやめさせられた。私が新たな発見を世界に発信すると、いわゆる当局から箝口令が敷かれ、起訴されそうになったことさえある。医学界の既成概念に挑戦するのは危険なことだが、私の視点としては後ろを振り返ったことは決してない。

だから、本書の序文執筆を打診されたとき、私は他の完全独立研究者の反体制派と手を組めることを喜んだのだ。夫のマークと私はダニエル・ロイタスを数年前から知っており、いつも旧知の友人のように感じていた。我々の旅はダニエルのものと似ていたし、振り返ってみれば、我々の道が合流するのも自然だった。我々は皆、大学で自然科学の正規教育を何年も受け、熱心に内容を吸収した。ほとんどの学生がそうだろうが、教わっている理論が揺るぎない科学的事実にほかならないと思い込んでいた。実際、私は医学部に在籍したあと開業医になったのだが、伝染病や「病原体」という概念に疑問を抱くことすら知らなかった。

その世界観は2020年初頭、COVID-19時代の幕開けとともに崩れ去った。我々の多くは即座に感じたのだ、広められている話は何かおかしいと。それがきっかけとなって、表面の下側を引っ掻き始めたのである。その第一歩としては、すべてを手放すことだった。伝染病、病気、感染症、「病原菌」、さらには「ウイルス」と呼ばれる粒子の存在など、私たちが知っていると思っていたことすべてを。原典や基礎的科学公開物を自身で調べたのは初めてで、わかったことは実に驚くべきものだった。私個人が最も衝撃を受けたことは、インフルエンザの個人間感染の実証実験に一貫して失敗していたことである。我々が所蔵している500ページに及ぶインフルエンザの教科書は、こういった事実を都合よく省略しており、著者たちは単に疫学的データやその他の間接的な「証拠」によって、インフルエンザは伝染性の実態だと主張しているだけだった。

最初に重要なことだが、人々が集団で病気になるのを著者は否定してはいない。今あなたが読んでいるこの傑出した本が指摘しているように、壊血病やペラグラといった病気は、かつては伝染病と考えられていた。集団が同時に同じ症状を経験するからである。後になってようやく、これらの症状が栄養上の問題の結果であることが「発見」されたのである(「発見」と引用符にした理由は、歴史的記録を検索すれば、ずっと以前に原因が説明されていたことがあるからだ)。 人はまた、他者からさまざまな影響を受ける。本書は、心理的要因のみによる病気の非常に興味深い「発生」を記録しているが、これはあまりに無視されがちな現象だ。

1989年まで何十年にもわたって運営された特別な「コモンコールドユニット」(CCU)について(訳注:英国において風邪の病因、疫学、予防、治療を研究した)、その実験結果は細菌およびウイルス愛好家たちの期待通りではなかったと結論づけるしかない。多くの医療関係者がこの病棟の歴史を知らない理由は、おそらくこれだろう。著者のダニエルが述べるように、CCUは「100種類以上の風邪ウイルスを発見した」と報告されているが、そのそれぞれに致命的欠陥がある。適切なコントロール(対照実験)の欠如と、独立変数を証明するには不十分な方法論である。事実上、彼らが発見したという感染性粒子の存在証拠すら、まったく示されていない!風邪やインフルエンザ(そこから推測される他の「感染性」疾患)の原因が何かは、現代における最重要問題のひとつである。

細菌が原因という主張、より重要なことにはこの信念が、広範囲のロックダウン、深刻な人権侵害、新旧両方の医薬品の大量配備をもたらした。もし細菌仮説が正しくなければ、世界中を心理的・経済的苦境に追いやったこの種の抑圧的行為には、明らかに弁解の余地がない。伝染病や他人によって病気にさせられることへの恐怖が、疑いなく自己破壊的な行動の原動力である。我々はこれをCOVID-19時代に目撃した。さらに、このような信仰が崩壊してしまえば、ワクチンや「抗ウイルス」薬、医薬品産業の大部分が崩壊することを意味する。いわゆる公衆衛生機関の多くは言うまでもない。これには大きな利益がかかっており、既得権益者たちがこの議論を公平な土俵でやらせると期待などはできない。だからこそ、このような本が一般の人々に直接的に情報提供するのである。そうすれば、科学の現状を自身で確かめることができる。

本書はこの分野における重要な貢献である。風邪や伝染病の概念について論ずるインタビューやポッドキャスト、フォーラムは数多いが、これほど完全かつ広範にこのテーマを扱ったフォーマルな著作はほとんどない。ダニエルは天性の教師であり、結論は教えない。その代わり、彼は読者自身に事実を調べるよう促している。彼は、関連するすべての研究を見つけ、苦労して分析し、簡潔で理解しやすい方法で要約している。すべての引用は注意深くなされており、本書が明らかにする事実に疑いの余地はなく、楽しい読み物である。過去数年にわたる彼の広範な研究の結果、ダニエル自身が心底驚いているだろう、世界中の最も有名な機関が信奉してきた「科学」が、明らかに薄弱であることだ。私は願う、私のように、この本で人生を変えるような情報を見つけ、あなたやあなたの愛する人たちの健康と幸福についてよりよい理解をもたらしてくれることを。

ドクター・サマンサ・ベイリー
医師、コンテンツクリエータ、健康教育者

まえがき

ダニエル・ロイタス

約20年前、私は自然療法の学部の一部として免疫学の講義を受けた。この授業は、他の授業と同じようなものだった。ただし、先生が所定の教科書のどこにもない耳慣れない概念(Terrain Theory〜体内環境論)を持ち出すまではだ。自然療法の実践者たちは、こう公言していた。細菌(germ)は病気の原因ではなく、実際には病気の結果であるという理解をしていると。この主張はとんでもないことに思えた。私の信念としては、ルイ・パスツール、ロベルト・コッホ、ジョセフ・リスターのような人たちが、とっくの昔に細菌論を証明済というものだったからだ。私はこのファンタジーのような考えについてそれ以上気にもせず、至福の無知の中で勉強を続けた。

その後、私は臨床診療所を開設し、様々な大学院資格を取得し、オーストラリア各地の教育機関で講師、自然療法と栄養医学の上級講師として働いた。その後10年間は、大学や専門学校の学部生を対象に、栄養学やハーブ、ライフスタイルによる感染症の予防と管理について教えた。そして2020年初頭、私は何人かの医師や科学者たちが、免疫学の講師が何年も前に言ったのことと同様の主張をしているのを耳にした。細菌(germ)は病気など起こさないというのだ。彼らの言葉は私の心に響いたものの、自分で文献を精査し、この新発見に妥当性があるかを確かめたかった。

私は、医学的・歴史的文献をあさり、ヒトからヒトへの病気感染の実証実験を系統的に探し始めた。私の調査は、細菌が健康な宿主に感染して病気を引き起こす証明の実験にも及んだ。18ヶ月で数百の科学雑誌論文を集めた。ここで驚いたのだが、これらの現象(感染や伝染)のいずれかを検証した科学的実験はひとつもなかったのだ。感染や伝染は反論の余地のない事実としてうるさく言われることを考えれば、この証拠の欠如は極めて驚きである。私の研究が人々に知られるようになるまで、そう時間はかからなかった。運命的なことに、その一人が『Dissolving Illusions: Disease, Vaccines, and the Forgotten History』の共著者であるロマン・ビストリアニクだった(邦訳:ワクチン神話捏造の歴史)。2022年末、彼は、私が蓄積してきた論文の成果を本にまとめることを提案してきた。当時、私はすでに栄養学の分野を悩ませているよくある誤解を解体する別の本を執筆中だった。しかし、世相を考えれば、この新たな仕事の方がはるかに重要で、私の時間を割くに値することに気づいたのだ。

ロマンがそう提案するやいなや、『Can You Catch A Cold?』の制作が始まった。その当初は、それまで蓄積してきた研究結果を小冊子にまとめることが目的だった。しかし、私は気づいたのだ。いくつかの実験では、健康な被験者が病人と直接接触したり、その体液を接種されて発病していることに。こういった体調不良が病原体(バクテリアやウイルスなど)によると示す証拠は示されていない。私は他のもっともらしい説明が存在しないか、さらに深く調べることにした。この時点でわかったのである、小冊子ではこんなテーマを正しく説明できないと。わかったこととしては、多くの優秀な科学者や医師が、風邪やインフルエンザが移ったように見える原因について、過去1世紀にわたって様々な考えを出してきたことだ。問題は、これらの代わりとなる説明が、ほとんど知られていなかったことである。細菌に関する一般的な理論の影に隠れてしまっていたためだ。しかしそれも、これで終わる。本書は、失敗した伝染実験をハイライトするだけではない。忘却されたこれらの考えを、人類がかつてないほど注目すべき議論の最前線に引きずり出す。「体内環境論対細菌論」である。

オープン・ハートとオープン・マインドで本書に取り組もう。この本が、あなたの新たな可能性の扉を開く助けとなりますように。

ダニエル・ロイタス

著者、教育者

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