「本当は何があなたを病気にするのか?」第一章一部

「本当は何があなたを病気にするのか?」特設ページはこちら

原著のAmazon販売ページにおける「試し読み」の一部翻訳に邦訳書の挿絵と小見出しを追加したものです。


■第1章 病気への処方箋:健康のために死ぬ

 

□「薬漬けを惜しまない医師は、副作用の処置に忙殺され続ける」

ハーバート・シェルトン(Herbert Shelton)

▼真実からはほど遠い医薬品の現状

「Medicine」という言葉には二つの意味がある。その医学界の定義としては、「病気の診断、処置、回避のための科学、あるいは実施」、そして「病気の処置あるいは回避の目的で使う薬あるいは製剤」である。

「薬」と呼ばれる様々な医薬品や製剤は、医療従事者が患者に提供する「医療」の中核を成す不可欠なものと考えられている。定義に「科学」を含むことから、医学の実践は、科学的に確立した証拠に基づき、完全に裏付けられた強固な基盤を持つとの印象を受ける。また、この定義は、医薬品や製剤の使用も同様に科学的根拠に基づき、「医薬品」はその目的に適切かつ効果的との印象を与える。

しかし、残念ながら、真実からはほど遠い。病気の治療や回避に「薬や製剤」を用いる、いかなる医療実践においても、「科学」的基盤は無いし、患者の健康を取り戻せるものは無い。

この宣言は、確実に多くの人がとんでもないと思うだろうが、真実であることを否定はできない。本章では、病気治療目的の薬の使用について説明する。病気予防のためのワクチン接種については、次の章で説明する。

数百の異なる病気があると医学界は主張し、それぞれ認識可能なユニークな一連の症状があり、適切な「医療」により治療可能だという。「医療」の目的は症状の停止である。その結果、治療により病気を成功裏に乗り越えたと解釈される。

少なくともこういった理論である。しかし、実際に現実世界では、同じ病気と診断され、同じ医療を受けても、各患者の経験としては広範囲の異なる結果であることが稀ではない。このように大きく異なる結果になることは、理論に対する直接的な異議申し立てである。患者の中には、症状の完全な停止を経験する者もいる。しかし、この成功の結果は医療のおかげではありえないし、健康回復を意味してもいない。この理由は後の章で説明する。

▼「処置」はあっても「回復」なき医学

Medicineの定義の興味深い点としては、これが「処置(treatment)」を指すことであり、病気の「回復」では無いことだ。なぜなら、医学界は多くの病気について「不治」と宣言しているからである。こうした病気について彼らの言うことは、適切な処置で患者の状態を「管理」することだ。つまり、その症状は緩和されるだけで、除去されるわけではない。

広く認められることとして、すべての医療は「副作用」を生じる。これは、事実上その治療から直接的に生ずる新たな症状である。この事実の重大性が十分には言われないため、ほとんどの人は理解不足である。しかし、新たな症状の発生とは、本質的には新たな健康問題の発生を意味するのだから、これは現行医療システムの中核的問題である。

病気の処置に使われる薬の効力には大きなばらつきがあり、薬により起こる症状の存在も明らかだ。これが重大な疑問を投げかける。「医療」システムの基本的目的と機能であるはずの、患者の健康状態を回復する能力に対する疑問である。

WHO(世界保健機関)のウェブサイトでは、健康の定義[R1.1]を次とする。

□「健康とは、完全な物理的、精神的、そして社会的な幸福状態であり、単に病気や欠陥の不存在ではない」

この定義は、1948年のWHO設立時の憲章で初めて宣言されて以来変更されていない。WHOは、UN(国連)の機関であり、WHO憲章を批准するすべての国の全国民の健康に関する「権威」と指定されている。言い換えれば、WHOは実質的に全世界の健康政策を指示する。しかし、病気治療に関するWHOの推奨政策としては、ほぼ例外なく「薬」の使用が指定される。症状緩和のみで、病気治療効果が無いと認められているものをだ。

WHOの政策は、WHOの目的「あらゆる場所で、すべての人のために、よりよい健康を実現する」とは明らかに矛盾する。特に、WHO自身の「健康」の定義と照らし合わせれば明らかだ。

(第一章はこれ以降続きますが、Amazonの試し読みはここまでです)

 

コメント