コロナウイルスのコッホ原則証明を科学者は完全に失敗した

OffGuardianの記事Scientists Have Utterly Failed to Prove that the Coronavirus Fulfills Koch’s Postulates(2020/6/9)です。

著者は、Amory Devereux と Rosemary Frei。

150年ほど前のことだ、科学者達は一連の原則を苦労して作り上げた。これは、ある微生物が特定の病気の原因であるのか、あるいは単なる傍観者なのかを証明するものである。この三つの原則はコッホ原則として知られている。

多くの人間による探求と同様に、コッホ原則はコラボレーションの結果であった。最初にJakob Henleが基礎となる概念を作り、そしてロバート・コッホとFriedrich Loefflerが数十年を費やしてそれらを練り上げ、1890年に発表した。その結果の三つの原則とは以下である。

訳注:四原則と呼ばれることもある。詳細はコッホの原則を参照のこと。

  • 問題の疾患のすべてのケースで病原体が発生しており、それは疾患の病理学的変化および臨床経過を説明できる状況下である。
  • 原因微生物は、偶然的非病原性寄生虫として、いかなる他の病気においても発生しない。
  • 身体から完全に分離され、培養(あるいはクローン)された後で、新たに病気を起こすことができる。

この原則は、その後の130年間にわたり、様々な研究者により見違えるほど変更されてきたが、この変更に付随して原則は骨抜きにされてきた。それが理由で、今日でもこの原則がほとんどの研究者に使われているである。つまり、病原体の存在と、その特定の病気との排他的な関係の確実な証明あるいは非証明を探求する研究者によってである。

科学者にとって緊急の課題があったのである、これに力を入れ、決定的に行うことだ、コロナウイルスとCOVID-19について。しかし、奇妙にも、ウイルスと病気のペアに関する科学論文の「火消し」は、この非常に重要な側面について弱々しいしずくに過ぎないのである。

第一原則を満たす証明としては、非常に単刀直入で安価な実験が必要なだけである。

どうやるのか示そう。新型コロナウイルスについて、多数の人々の血液サンプルを検査するのだ。複数の競合の無いサードパーティ製の検査で、偽陽性と偽陰性率が非常に低いものとする。

そして、COVID-19と診断された人々が、新型コロナウイルステストで陽性となれば、これは(この症状が)ウイルスがCOVID-19を引き起こしたことの証明となる。

※ただし、COVID-19が立証済の限定的症状に基づくものであること。現在用いられている過剰に広範囲の診断基準、例えば肺炎や発熱と咳の組み合わせといったものは適合しない。これらは多くの呼吸器状態で見られるからである。

しかし、このような実験は一度も行われていないし、行われたとしても公にはなっていない。

しかし、本当の落とし穴としては、第三原則だ。つまり、ウイルスを分離して配列決定し、他の生体において病気を引き起こすことを示すことだが、これもまた満たされてはいない。

我々はネットを探し回ったが、何の証拠も見つけられなかったのだ、科学者が単純なステップを行ったことの。つまり、SARS-CoV-2が決定的に、第三原則の一つの要素でさえ(すべてではなくとも)満たすことを示すために必要な単純なステップをだ。これらの要素としては、

  • 人間の患者の細胞からのフルの長さの新型コロナウイルスDNAの分離
  • 分離されたDNAの配列を決定し、この配列が他ウイルスには存在しないことを調べ、次にDNAを複製あるいはクローンして新たなコピーを作成する。
  • ウイルスの新たなコピーを、統計的に有意な生体(通常は実験動物)に注入し、これが他の感染症等の症状を発症するのではなく、COVID-19個別の関連症状を発生すること。

一部科学者は、原則の一部あるいはすべてが満たされたと主張する。彼らの論文が、メディア、公衆衛生当局、政治家の称賛の対象となっている。

問題としては、これらの論文というのは、ざっくり調べたとしても、砕け散ってしまうものなのだ。

例えば、2020/3に中国とオランダの研究者が、ウイルス分離を主張する研究を発表した。これは第三原則を満たすための最初のステップである。

しかし、両チームは人間ではなく動物からウイルスを調達したのである(それに加え、オランダの研究というのは、SARS-CoV-2ではなくSARS-CoVについて15年前に行われたものなのである)。

他の例としては、2020/2に公開され、まるで映画のようなタイトルの「Return of the Coronavirus:2019-nCoV」という二人の米国人によるレビュー論文だ。この論文の二箇所に、第三原則が少なくとも部分的に満たされていることが示されている。

その一つは、「緊急事態」というセクションで、二人の著者が書いている。

(武漢集団発生の)原因物質に関する広範な推測の後、中国疾病管理予防センター(CDC)はウォールストリートジャーナルによる報道を認め、1月9日に新型CoVを特定したと発表した[2]。新型CoV(2019-nCoV)は一人の患者から分離され、その後さらに16人の患者で検証された[3]。ウイルス性肺炎を誘発することは未確認だが、ただちに2019-nCoVが原因の可能性と予測された。

しかし、驚くことに、著者が終わりにリンクしているリファレンス3は、公開研究ではなく、WHOのプレスリリースなのである。

セクションの次の二つの部分は、いくつかの中国グループによるウイルス配列決定結果を説明している。ただし、これら配列決定の試みはお粗末である。例えば、あるグループの論文には多くの警戒信号がある。実際に、このグループの配列決定を示すページにおけるコメントでは「配列決定及びアセンブリアーティファクト」等の問題が指摘されている。このグループはまた、新たなウイルスのコピーを作るためにDNAを複製もクローンもしていないのだ、第三原則が要求するようには(それに続くすべての配列決定の試みにもまた、原則を満たすという側面についての致命的な欠陥がある)。

しかしそれでも、中国研究者による遺伝子配列は、すべてのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査キットに不可欠とされているのだ。

このレビュー論文の二つ目の場所としては、5つ目のセクションで原則に言及しているところだ、「コッホ原則の達成」と。著者はこう宣言している。

微生物が病気の原因であることを証明する伝統的な方法として、ウイルス向けにリバースによって改訂された[37]コッホ原則を満たすという要求がされる。現代では、2019-nVoCが患者から分離され、患者における特定の分析により検出され、ホスト細胞において培養された(利用可能な配列の1つは、継代分離株として識別される)、そしてこれらの基準を満たし始めている。

これらの宣言を裏付ける唯一のリファレンスも示されてはいない。

その一方で、公衆衛生当局者は明らかに科学における大きな穴に気づいていないことが明らかである。彼らは、利用可能なベストなデータを使用していると不誠実にも発言し、あたかもエビデンス・ベースの意思決定によって、彼らが過去な措置を強制しているかのように行動している。

彼らが実際に、決断ベースのエビデンス作成をしていることがありうるだろうか?

ここに一つの考えがある。どうか地域、州当局者、連邦政府等にメールしてほしい。硬い科学的証拠を求めるのである。

  • SARS-CoV-2が、COVID-19に起因するすべての死亡の特徴に一致する個別的病気を引き起こすこと。
  • ウイルスが分離され、複製され、この個別的病気を引き起こすことが示されること。

応答が得られたら、どうかシェアして欲しい。

(終了)

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