ノートルダムと陰謀論者たち

以前読売にこういう話がでていました。独立メディアを非難するために読売が持ち出したものです。これは日本人による日本向けの独立メディアの話です。

ある男が大学を出たのだが、希望する就職先にはすべて落ちていた。しかし、彼は頭が良かったので、ネットで儲ける方法を考えついた、という話しです。つまり、皆を集めれば広告収入が入るという方法です。

最近もありましたね、勝手にネットにマンガを載せて、莫大な広告収入を得ていた連中があり、そのために政府が言論の自由規制をすべきなどという議論まで持ち上がっていました。こちらとしても迷惑な話です。

で、先の男が思いついた方法というのは、韓国ネタを使うことです。韓国や韓国人を非難すれば、これはその種の奇怪な趣味の方の一定の需要がありますから、人集めになります。ところが、彼のいけなかったことは、話を偽造したことなんです。

どこそこで、こういう事件があり、実は犯人は韓国人で云々などとやったわけです。すべてウソだったとのこと。サイト名までは書いてなかったので、自分では確認できませんでしたが。もちろん、事情通の人は知っていることでしょう。

このように、ウェブには「クリックベイト」というものがあります。センセーショナルに物事を取り上げると、皆さんが見てくれるので、それを狙って根も葉もないことを書くわけです。全くデタラメのウソだらけ、ただの推測記事です。しかしもちろん、何割かは本当のことを書きます。そうでないと、狂人の戯言に見えてしまうので、本当のことを混ぜるのがポイントです。

しかし、滅多に発覚しないので、こういった人たちはいつまで経ってもこれを止めようとしません。フルフォードなどが典型例と言えます。何度もウソばかり書いているのですが、ウソであることは何年もフォローしていないとわかりませんし、少しは本当のこともあるようです。

しかし、発覚して正直にごめんなさいしてしまったのが、アレックス・ジョーンズの例ですね。

アレックス・ジョーンズがサンディフックはリアルだと認める

これもまた、「主流派メディア」が独立メディアのウソぶりを攻撃するための材料になっていたので、むしろジョーンズは独立メディアを傷つけることに加担していたとも言えます。

この記事では彼は「精神病でした」などと弁解したとのことですが、これはただの言い訳だと思います。「サンディフックには全く犠牲者などはおらず、すべてが銃規制のための政府のお芝居」といったセンセーショナルな話を推進することで、infowarsは儲かったのでしょう。

こういう仕組みがありますから、根も葉もないトンデモ話は拡散されやすいんですね。「そんなこと知ってるよ」と言われるでしょうけれども。

で、見ている方としては、あちこちを見比べて比較検討するという時間も無いでしょうから、一つを見ていればそれにどっぷり漬かってしまうわけです。そして、信じ込んでしまう人が出てくるわけですね。

先のアレックス・ジョーンズの場合、ジョーンズの話を聞いた視聴者が、遺族がすべて役者だと信じ込み、脅迫やら何やらで付け回し、ジョーンズは、名誉毀損で訴えられると同時に、遺族の一人が自殺してしまったという話でした。

今回のノートルダムネタにしても、まぁ出てくる出てくる、タロットカードに書いてあるとか、2013年に予言されてるとか、黄色ベスト関係者が証言したようだとか、ディープステートが追い詰められてる証拠だの何だのと、どこから仕入れた話なのか不明、あるいはただのこじつけ・推測でしかない話を一斉に「陰謀論者」がやるわけです。

もちろん、ノートルダムが、例えば9/11のような何らかの陰謀の可能性、自作自演の可能性はあるかもしれません。何でも起こりえますから。しかし、そんなものは、きちんとしたジャーナリストやら何やらが調査した後にわかることです。

それを待たずに、その辺のクリックベイト狙いのトンデモ陰謀論者が「情報」なるものを出して、そういうあやふやな話をばらまくわけです。

今回のノートルダムに即座に反応し、ただちに何らかの「解」を提供しようとする姿勢それ自体が、彼らのトンデモぶりの本質を物語っていますね。

こういう連中には十分注意してくださいね。デタラメばかり流していますから。人目を引ければそれでいいのです、過去の自らの報道への反省など全くありません。実際全く無いんですよ、何年も見ていれば。

 

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