「本当は何があなたを病気にするのか?」上巻、訳者あとがき「現代医学のほとんどすべてが間違い」

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▼証拠なき「医療科学」

本書「本当は何があなたを病気にするのか? あなたが病気について知っていると思ってきたことすべてが間違いの理由」は、著者の二人、ドーン・レスターとデビッド・パーカーが10年をかけた徹底的な調査の後に結論づけた「現代医学のほとんどすべてが間違い」という、あまりにも大胆な主張を展開する。しかし、提示されるその証拠は豊富で、あらゆる論文・記事・文献・ウェブサイト等に言及しており、専門家でも反論は難しいと思われる。もっとも、彼らは医者でも学者でもなく、会計士と電気エンジニアである(現在は引退)。いずれの職業も論理性、細部へのこだわり、証拠を追う能力を必要とし、さらにこれらの権威とは無縁の立場だからこそ偏見なく事実を見出し、声を上げることができたのである。

彼らは、この2,3年、英国内の講演会ツアーを行っているが、その最も重要な主張「ウイルスは存在しない。病気の原因ではない」には、当然ながら反対する人もいる。たいていは「専門家として良くわかってる」を自認する者だという。彼らは常にこう返すそうだ、「では、ウイルスが分離され、精製され、遺伝子解析され、そのウイルスがその病気の原因と証明された科学的証拠を送ってください」と。しかし、送ってきた者はいない。誰も彼らの主張に対し、証拠をもって異を唱えられない。本書をお読みになった方には、私からもお願いする。彼らの主張が間違いと証明できると思われるなら、その証拠を是非送ってほしい。英語で書けるなら、彼らに直接送ってほしい。彼らのウェブサイトは「https://whatreallymakesyouill.com/」で、ここからコンタクトできる。

これまで現代医学に真っ向から反対した者は、彼らだけではなかった。私は様々な人のインタビュー動画を見て、日本語字幕をつけてきたが、その主張に「証拠をもって反論される」ことは無く、たいていは不適格だとか、その研究は「ナンセンス」、あるいは単なる人格攻撃がされる。双方の主張をぶつけるオンライン討論でさえ、行われることは極めて稀だ。このことは、「医療科学」というものが、証拠にもとづく学問ではなく、単なる宗教であり、その「信者」も根拠となる科学的証拠など持ち合わせていないことを物語る。公正で誠実な公開討論などは決して行われない。本書でも、そのさきがけの一人と言えるロバート・メンデルソン医学博士の言葉が引用される(第3章)。

現代医学は我々の信仰なしには成立しない。なぜなら、現代医学は技術でも科学でもなく、宗教だからだ。単に『なぜ(why)』と何度も問えば、遅かれ早かれ信仰の裂け目に到達するだろう。

医者でも学者でもない二人が、本書を出すに至った経緯が、また興味深いものである。私が日本語字幕付けを行ったインタビュー動画でこれが語られている(https://odysee.com/@wrmyi:d)。

▼HIV/エイズも同じ手口

デビッド・パーカーは、10代の頃から、この現実は何なのか、人生の目的は何か、なぜここにいるのか、死んだらどうなるのかとの疑問を絶えず持ち続けてきた。共感してくれる者は周りにおらず、かなりの「変わり者」だったようだ。クリスチャンとして育った彼だったが、あらゆる宗教を調べるなどして答えを見出そうとした。その後、研究成果を発表するセミナーなどを開催していたらしい。そこで出会ったのが、同じ思いを持つドーン・レスターだった。

二人は、その本来の疑問を解き明かそうとする本「The Nature of Reality: Exploding the Mind Body Spirit Myth(現実の本質:心・身体・魂の神話を打破する)」(103ページ)を2010年に出版する。当時、デビッド・パーカーは国際的企業に雇われており、職業上から身元を明かせないとの理由で、著者名はNoR(Nature of Realityの略)となっている。この本は、病気について若干の記述があるものの、基本的には「この現実は何か」を追求するものだった。

しかし、この本の著述過程でウイルスの知識が必要となり、これを調べることになる。そこで最初に出くわしたものが、1980年代に始まったHIV/エイズ騒動の異常性だった。HIVウイルスがエイズという病気を起こすと主張する、メディアも含めて多勢の一方で、「この病気はウイルスには無関係であり、(治療薬とされた)AZTという薬をはじめとする様々な毒物によるもの」とするわずかな人たちがいた。これが、本書で語られるピーター・デュースバーグ博士、デビッド・ラスニック博士、キャリー・マリス博士、エレニ・パパドプーロス-エレオプーロス博士等である(第4章)。

このHIV/エイズ騒ぎが全くの嘘であることは、何の知識もなくとも、現在なら「直感」のみでわかるだろう。1980年代には、同性愛者のみならず、異性愛者でも感染するこの「死の病」によって人類が10分の1になるとさえ言われ、恐れられた。しかし、こんなことは全く起こっていない。

「権威」は、故意のでっちあげにより人々を恐れさせ、行動を制限し、検査や治療と称して巨大な利益を得た。偽の検査でHIV「陽性」とし、その治療薬と称して毒物を投与し、「患者」が死亡するとエイズ死とされる。この悪循環、「彼ら」にとっては好循環を、製薬業界のみならず、メディアや、その上の者が率先して煽ってきたのだ。これは、ここ2,3年の状況に非常に良く似ており、同じパターンの繰り返しである。

二人は、2010年の本「現実の本質」と前後し、病気についての「Why Germs Don’t Make You Ill and Drugs Can’t Cure You(細菌で病気にはならず、薬では治癒しない理由)」という本(70ページ)もNoR名義で出している。本書とおおよそ同様のテーマだが、ページ数も少なく小冊子的なものだった。この小さな本をいわば「助走」として、二人は現代医学の嘘と欠陥を徹底して追求する10年間の旅に出る。

その過程で、デビッドの家族や知人の数人が、がんになり、「標準治療」を受けた後に全員が亡くなった。その一方で、やはりデビッドの知人の高齢女性は、「どんな治療も受けない」と宣言して生き残り、がんが消えさえしたという。このことも医学にさらに疑問を持った理由だとインタビューで発言している。

彼らが本来追求するはずだったテーマから外れ、これほどまでに「現代医学の間違い」に彼らを駆り立てたものは何だったのだろう。エイズについて調べてみると、これまで細菌や病気について教えられてきたことの「あまりの間違い」に驚愕することになった。さらに調べれば調べるほど、まさに「病気について知っていると思ってきたことすべてが間違い」の状況に彼ら自身が置かれ、「その理由」を追求し始めたのである。

このように、本書は二人が10年間を費やし、一から現代医学を調べあげた結果である。個人的にますます思うことだが、医者・学者では、ここまでの調査と発言はほぼ不可能だろう。二人がそれに無関係であり、そのドグマから自由であり、調べ上げようとする情熱、誤りを他者に知らしめんとする熱意があったからこそ、この包括的研究を達成できたのである。

▼人道に対する罪

彼らの言い分「現代医学のほとんどすべてが間違い」を是とすれば、医者・学者の地位というのは、まるで非科学的で無意味なハリボテの土台の上にある。当人たちは、自らの地位と自らの生活の糧を破壊しかねないような疑問を持ったり、それを追求するなど夢にも思いつかない。その地位を得た後に個人的に精進する人も確かにいる。しかし、ほとんどは教わったことを信じ続け、教わった通りに行い、教わった通りに解釈するだけである。まさに本書導入部で引用されたヴォルテールの言葉があてはまる。

医師とは、その知識があまり無い薬を、それ以上にわからない病気を治すために、何一つわからない人間というものに処方する者である。

本書下巻では、病気と医学の誤りを越え、病気の恐怖や環境問題を言い訳にして「世界支配」を企む者たち、プロパガンダによって人類を言いなりにさせようとする組織が語られる。この問題について何年もの研究などしたことのない人には、「ただの愚かな陰謀論」に聞こえるかもしれないが、これもまた二人があらゆる資料を駆使して説明しているので、認識をあらためてもらいたいと切に願う。それこそが、2023年の今日、最も必要とされていることなのだ。

先に言及した字幕付き動画集の中に、彼らと同じ情熱を持つ医師夫婦であるマーク&サム・ベイリー(Mark & Sam Bailey)が行った彼らのインタビューがある(サム・ベイリーは、ヒカルランドから出版予定の「ウイルス・マニア(Virus Mania)」の共著者でもある)。デビッドはこう語る

我々の本では、既得権益について書いています。人々は単に『既得権益とは単に製薬会社の金儲け』と考えるかもしれませんが、そうではないんです。もちろん、巨大で不愉快な儲けですが、しかし、その裏にはアジェンダがあるんです。隠してもいませんが、世界人類の支配です。

続いてこう述べる。

ピラミッドのトップの連中が、この人道に対する罪を犯しているんです。まさに、そう呼べるものです。連中は、自分たちが何をしてるのか十分わかってます。人々の支配を握ろうとしてるんです。我々を支配するのは難しいからです。連中は既に世界の資源を支配していますよね。しかし、人々の支配は非常に難しいんです。特定の人々、我々や他の方は本当に難しいんです。連中の嘘を見通してしまう人たちです。我々は(連中の言い分を)一切信じてないですね、そういった人が増えてきています。このコロナ『神話』全体において良いことの一つがそれです。今や、以前に比べてより多くの人が、権威の嘘に目覚めたんです。これは単に医療への誤解のみならず、その背景にある実際の嘘、政治的アジェンダにです。これ(コロナ騒ぎ)は政治的なものであり、それが背後で進行してるんです。より多くの人がそれに目覚めています。そして、政治システム全体に疑問を持ち始めています。銀行システムにも、これがいかに詐欺であるか。法システムにもです。ですから、これは良いことです。

▼強固な医学界の洗脳

2019年から2020年にかけてのコロナ騒ぎが起こった頃、私は、「本業」のIT技術者として多忙で、仕事・飯・トイレ・風呂・寝る以外は何もできず、ほぼ自宅に閉じこもり、何の情報収集も動画字幕付けもしていなかった。自宅では家族と、人の顔(私)を見れば吠えまくる犬、抱っこが大嫌いな猫と暮らしていた。この当時は完全に騙されており、「ウイルスによって病気になる」と信じ込み、ダイヤモンド・プリンセス号他の騒ぎを横目に見ながら、マスクや消毒アルコールを求めて品切れと言われたり、たまの打ち合わせの上京時にも会議室テーブルを消毒などしていた。

2020年4月6日に仕事が一段落して解放され、「さて、この騒ぎはどうなっているのか?」と、以前に動画字幕付けをした英国の「陰謀論者」デーヴィッド・アイクのインタビューを見る。すると、「この騒ぎは全くのインチキだ。何も無い」という驚くべきものだ。そこを追求することにしたのである。なお、デーヴィッド・アイクの著書はヒカルランドから十数冊が発売されている

それ以前、私が様々な動画の日本語字幕付けを開始したのは、2016年のこと。その中で特筆したいのは、いわゆる「反ワクチン」のスザンヌ・ハンフリーズである。彼女の講演動画における、歴史的事情や統計資料、その成分や被害状況の説明から、昔も今もワクチンという代物が完全なインチキで、毒物でしかないことを、その当時には確信していた。彼女の共著『Dissolving Illusions』も、ヒカルランドから『ワクチン神話 捏造の歴史』として2023年5月に出版されているので参照されたい。私が字幕付けをした彼女の動画は「https://odysee.com/@sh:7」にある。

話を戻して、2020年の4月6日以降、デーヴィッド・アイクが「彼らの言うことを聞いてくれ」と言及する人たちの動画を見ることにする。特にアンドリュー・カウフマン(Andrew Kaufman)医師他が、本書著者二人をインタビューしており、原著「What really makes you ill?」が紹介されていた。これは、コロナ騒ぎが始まると同時の2019年12月24日という絶妙なタイミングで発売されており、当面のコロナの嘘のみならず、現代医学全体を考え直すきっかけとして、英語圏の方には大きな情報源だったことだろう。

ワクチンの無意味さについては納得していたものの、コロナウイルスで病気になると信じ込んでいた私だったが、彼らのおかげで「ウイルスなど存在しない。ウイルスによる病気など存在しない」を数日で理解するに至る。もちろん、コロナウイルスのみならず、すべてのウイルスと言われる物の存在証明などなく、バクテリアと呼ばれる物も、存在はするが、病気の原因ではないこともである。さらには、コロナ感染を示すPCR検査もインチキ極まりないこと。世界的なこの騒動が何らかの意思、主には製薬会社に乗っ取られたWHOや他が画策していることも確信できるようになる。

先述のように、著者二人は医者でも学者でも無い。先のスザンヌ・ハンフリーズは腎臓専門医だったが、自身の患者が勝手にインフルエンザワクチンを打たれて傷害を受けたり死亡したことで、ワクチンを徹底的に調べ上げ、医師としての裕福な生活も地位も捨ててしまった。彼女が言うには「自分の頭が狂ってしまったのかと思った」と。こういう人物は極めて稀である。本書著者紹介(下巻)でもアインシュタインの言葉が引用されている。

問題は、それを生み出したと同じ考え方では解決できない。

医学界の嘘を見破り、声を上げることができるのは、門外漢か、当事者であれば「狂ってしまった」者以外にはいない。それほど医学界の洗脳は強固で深刻だ。それら権威の言い分を素直に信じてしまうごく普通の人にはなおさら無理だろう。

私は、彼らを知った翌月の2020年5月に原著を入手したが、800ページ近くという大著であり、翻訳など不可能とはなから諦めていた。その後、ナカムラクリニック院長中村篤史医師と知り合いになり、彼の提案で翻訳を始めることになる。時間が空けば作業を継続するという形で、ほぼ一年を費やしてしまった。

この翻訳書については以前から触れ回ってきており、期待してきた人からは「まだなのか」とたびたび言われてきた。私自身も、字幕付き動画やブログ記事などではなく、書物の形で情報を伝えたいとも常々思ってきた。出版にこぎつけられたことは大きな喜びである。原著者も日本語版発売に期待し、インタビューでもこれを発言してきた。この本の出版は自分の責任だと常々感じてきたし、果たすことができたと胸をなでおろす次第でもある。

本邦訳書出版に期待し、応援し、協力してくれたすべての方に感謝申し上げる。

2023年10月 字幕大王