元号の変更とシステム改修

本日に奴隷日報、もとい読売の一面なんですが、こんなのです。

これはいつも通りの奴隷日報批判ではなく、いかに国民がIT産業なるもののカモになっており、それに役人共が加担しているかの例です。

元号の変更に伴いシステム改修費が10億の場合がある?

良く読んでくださいね。今現在「平成」で動作しているシステムが、新元号に対応するために、「10億かかる例がある」というんです。

このシステムは「平成」に対応しているんですが、この平成が未来永劫続くものとシステム作成者は思っていたんでしょうか?そうだとすれば、あまりに常識が無いですよね。まるで子供ですよ。

私なら、登録操作一つで新元号に対応しますよ。そういうシステムにしなかった理由としては。。。

  • 発注側(つまり役人)があまりにバカなので、簡単に受注側の策略に引っかかった。つまり、「いつでも新元号に対応すること」という要件を入れなかった。
  • そして、受注側は一切将来必ず来るべき新元号に一言も言及せず、そのための改修や登録にも言及せずに、将来的に発生するであろう「改修費」を確保した。

ってことですよ。あるいはこういう可能性も考えられますね。

  • そもそも、発注側と受注側がグルであり、そういったことが無いものとして阿吽の呼吸で平成までに対応するシステムを作成した。

まぁ、ほんとのことはわかりませんが、ともあれ、そのままでは平成以降の元号に対応できないなどありませんね。これ自体がシステムについて何もわからない国民を騙すための策略と言えますね。専門家の立場からはありえないことです。それを何の疑問も持たずに奴隷日報は報道してるわけですけどね。

日付の数え方

日付とはそもそも、ある時点を起点とした連続して1つずつ増加する整数に過ぎません。西暦の場合であれば、イエス・キリストの誕生日であるわけです。

日本の場合は、それ以前か以後かわかりませんが、何らかの連続する日付の起点があるでしょうね。それを起点にすればいいわけです、つまりそれが0です。

そして、それ以降何日経過したかを数えればいいだけなんです。その上で何日目から平成が始まって、何日目にそれが終わるかを定義すればいいだけなんです。たったこれだけです。

うるう年を考慮せずに一年を365日として2000年分でも、たった73万日です。これはつまり、32ビットで表現できるわけです。つまり4バイトですよ。4バイトで表現される量は符号付き正数としても、約20億です。ですから、おそらく地球自体が滅亡するまで4バイトの表現で十分ですね(笑)。

※ちなみに、いつがうるう年かですが、Wikipediaにわかりやすく書いてあります。

  1. 西暦年が4で割り切れる年は閏年。
  2. ただし、西暦年が100で割り切れる年は平年。
  3. ただし、西暦年が400で割り切れる年は閏年。

※ですから、この次のうるう年は2020年ですね。直近の過去のうるう年は2016年です。

ともあれ、日付の数え方は既に過去にシステム化されているんです。グレゴリオ暦というのですが、いつから始まったものかは知りません。

ともあれ、昨今は何テラとかいうハードディスクが安く買えますけど、このテラというのは、1兆990億バイトのことです。普通のパソコンには現在数ギガバイトのメモリが搭載されてますけど、この1ギガというのは10億7374万1824バイトです。一つの4バイト表現などゴミのような表現でしかありません。ですから、この4バイトの表現ができないはずがないんです。

ともあれ、コンピュータの容量という理由でもありません。単純に設計者がそういうマトモな設計をしなかったというだけの理由です。

ちなみにですが、日付だけではなく、日付を含めた連続した時刻としては、Unixタイムというものが有名です。これは1970/1/1からの経過秒数を表現するものです。これを32ビット表現したもので、最大20億にしかなりません。これでは、2038年には限界が来てしまうんです。これを2038年問題と言ったりします。

まぁ、現代では普通に64ビットの数が使われているので問題にはなりませんが。この数は40億の20億倍なので、ほどんど天文学的な数ですね。これを呼ぶための単位ってあるんでしょうか?

いまさら西暦をベースにする?

ともあれ、記事に戻ると、政府はいまさら西暦をベースにするんだそうです。いかに役人というのがバカか、あるいは策略しているかがわかるというものですね。

私は後者だと思いますけど。というのも、この連中というのはわざわざ面倒な問題を作り出すんです。それによって国民の税金を天下り先にやるわけです。それが本来的な連中の役割なんです。

今さら西暦をベースにして「共通ルール」にするんだそうです。私のような、誰にもしがらみの無い専門家に言わせれば何を今さらなんですよ。馬鹿げてますね。

連中の策略は明らかです。あらかじめ将来、国民から巻き上げるための種を作っておくわけです。この件は、皇太子の即位に会わせて使うことにしたわけです。それがありありとわかりますね。

喜ぶギョーカイ

この業界というのは、こういった役人共が作ったくだらない取り決めを儲けのネタにしてそれを喜んで受け入れます。どんなにおかしな仕様であっても、どんなに国民が損しようが、自身の儲けにつがるものであれば、一切の批判などしませんし、易易と受け入れるんです。

私自身も、とある地方の弱小ソフト会社が受けたお役所仕事をやってたことがあるので、良くわかりますよ。お役所なるものが、国民の血税を自由に使う権限を持っており、弱小ソフト会社はそれに群がるハイエナです。なんでもかんでも言いなりです。

こういったギョーカイ向けの技術情報を発信しているウェブや雑誌はたくさんあるんですが、その一つが、http://www.atmarkit.co.jp/ですね。

こういったところでは、とにもかくにも、IT土建屋の宣伝はするものの、あるいは複雑な技術の解説はするものの、こういったお役所仕事で国民の血税が巻き上げられていることには一切言及しません。結局のところのIT土建屋のイヌでしか無いんです。まともな情報は一切ありません。

いかにして国民が巻き上げられるか?

これは、私の気がついたただ単に一つの例に過ぎないわけです。連中は非常に巧妙です。「こうなりました」「こう決まりました」という、専門家から見ればあまりに馬鹿げたことを理由にし、我々の労働の成果を日々巻き上げているわけです。

そして、業界もこの詐欺行為に加担しているのです。

 

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