ケント・ギルバートとロシア疑惑

奴隷日報、もとい読売新聞を見ていると、たまにケント・ギルバートの書籍広告が出ているのですが、タイトルだけみても、しょうもない本とわかります。

曰く、「日本人だけが知らない世界から尊敬される日本人」「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇中韓がむさぼり続ける「反日」という名の毒饅頭」「日本人だけがなぜ日本の凄さに気づかないのか」「米国人弁護士だから見抜けた日本国憲法の正体」などなど。

かなり昔からあるテーマ「日本人偉い」「中韓大嫌い」「日本人は洗脳されてきた」みたいな、その手の趣味の方のためのマスタベ的内容でしょう。中身読んでませんが、この手のものはもはや掃いて捨てるほどあるしょうが、それでもまだ買う人がいるんでしょうね。出せば売れるという、出版社にとってはドル箱なのでしょう。哀れを誘います。

しかし、既にケント・ギルバートの名前はお茶の間に浸透しているのですから、何も売り出し中の評論家やら自称学者やらと同じように、媚びを売る必要は無いと思うのですが。三橋貴明などは、こういった戦略をうまく使い、その手の趣味の方に名前を売った口かと思いますが、ギルバートについては必要無いように思います。そこが唯一疑問なところです。

さて、ロシア疑惑の一般的な報道はどうなっとるのかいなと検索してみますと、驚きました。まず、目につくのが、ケント・ギルバートと、このブロクでも本を批判した藤井厳喜が「やばいのはヒラリーの方だ」と断言していることです。

ケント・ギルバートの言

ケント・ギルバートの方は少なくとも英語すらすら読めるわけでしょうから、読んでるのが左派リベラルのメディアだけでなければ、そういった常識的な結論は出せるはずです。しかし、明言してしまうことは別問題ですね。以下の記事です、夕刊フジだそうですが、こんな記事を出すようなとこでしたっけ?日本の「ロシア疑惑」報道は論点ズレすぎ 窮地なのはヒラリー、FBI、司法省。

 日本の大半のメディアは、ドナルド・トランプ米政権に関する批判的な話題は喜々として報じるが、ヒラリー・クリントン元国務長官をはじめとする、民主党の「ダークサイド」については、まったく報じない印象がある。

公正中立であるべきFBIと司法省が、ヒラリー陣営と結託して職権を乱用していたことが、今やロシア疑惑の最大の問題点だ。日本の報道は論点がズレすぎである。

その通りです。おしむらくは、大半のメディアがヒラリー側に肩入れしている理由を少しでも突っ込んでほしかったですね。ここんとこが最も重要な部分です。それがジャーナリズムというものでしょう。ここに書いてあることは、共和党側の動きやFOXニュース、プロジェクト・ベリタスの報道を見ればわかることです。

藤井厳喜の言

藤井厳喜氏の方も、きちんと状況を分析してますね。これは去年11月時点のものですが、こちらに書き起こしがあります。

完全な贈収賄じゃないですか。これもさすがにロシア政府がぽんと出すわけにはいかないんで、ロシアの財団とかいくつかの企業が、9つのソースから献金したと。全部足したら、1億4500万ドルになっていると。160億円くらいになっていると。いうとてつもない問題が明らかになって、さらに、その時これを知りながら、ヒラリー・クリントン国務長官の元で、その事実を知っていた、そしてそれに協力したFBIの長官がモラーさんだったんですよ。

完全にひっくり返っているんですよ。このことを日本の大手メディアがどういうわけか報道しませんけども、このメディア(虎ノ門ニュース)くらいは言えるからね、はっきり言っておきますけれども、これ大問題になっていますアメリカで。

んー、ちょっと見直しました。

日本のメディアについて

両者とも日本のメディアを批判していますね。「まったく報じない印象がある」「大手メディアがどういうわけか報道しません」と。

彼らもそのような主張をしているかどうかわかりませんが、日本のメディアが特定の事柄を報道しない、あるいは報道しすぎる理由として、ネトウヨ関連の方が筆頭にあげられるのは「朝鮮人が支配しているから」というものだったと思うのですが、さて、朝鮮人はヒラリー不利を報道しないことにどんなメリットがあるんでしょう?朝鮮人がトランプを追い出したい理由というのは?

まさか、日本のメディアが「英語が読めないからわからない」という理由でもないでしょうし。

朝鮮人ではなく、もっと大きな物が日本のメディアを左右していると、思考の枠を広げていただければ、より理解が深まるものと思います。それと、右の方がおそらくは「正しい報道の新聞」と思われている奴隷日報、もとい読売新聞というものが、どれだけウソばかり報道しているかも理解されてほしいものです。このブログでは何度も指摘しています。

しかし、皮肉なものですね、その奴隷日報にケント・ギルバートの書籍広告を掲載しながら、ギルバートは奴隷日報とは真逆を言っているわけです。すべてはマーケティングですよ。

さて、左翼系のメディアが「正しく」報道しているか気になったのですが、ざっと検索したところは見つかりませんでした。実は、以前は日刊ゲンダイとかリテラを良く見てたのですが、あまりにトランプ関連の報道の偏向がわかったので、もはやほぼ読んでませんね。安倍政権に対する姿勢は共感できるものでしたけど。

では、以前(10年前)良くみていた神保と宮台のビデオニュースはどうか?といえば。。。彼らは何もわかっていませんね。なぜだろう?

2017/11/18

モラー特別検察官は10月30日、選挙戦でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート氏や、同氏のビジネスパートナーだったリック・ゲーツ氏、選挙戦でトランプ陣営の外交政策顧問を務めたジョージ・パパドプロス被告の3人を資金洗浄、共謀など12件の罪で起訴した。ロシアゲートに関連してトランプ政権関係者が起訴されるのはこれが初めてのことで、5月に特別検察官が設置されて以来、ロシアゲートの捜査は新たな局面に入った。

これは、たしかロシア共謀とは無関係で、選挙とは無関係に悪いことをやってたという話にすぎないと思いました。ロシア共謀の証拠は一切ありません。また、ビデオニュースはヒラリー・民主党の醜聞については全く報道してないようです。そして、極めつけはこれ。

大統領選挙戦中にトランプの陣営がロシア政府と共謀して選挙に介入を試みたとされる、いわゆる「ロシア疑惑」も、ウォーターゲート事件を凌ぐアメリカ政治史上最悪のスキャンダルに発展する可能性が依然、否定できない。現時点でロシア疑惑は、特別検察官が任命され大統領の側近が相次いで起訴される中、トランプ自身は自らの関与は否定しているが、近々、大統領自身への事情聴取が取り沙汰されるなど、今後の政権運営にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

2018/2/3の放送内容なんですが、この人達は、既存のメディアで報道されている内容を鵜呑みにし、民主主義などという架空のシステムを信じ込み、その上でああだこうだ言ってるだけです。これでは、奴隷日報、もとい読売新聞の報道とさして変わりません。別の視点がありません。いやこんな連中だったのか、10年ぶりに見て愕然としました。宮台は民主制を実験ロックに例えたふざけた話をしていますが、まるで戯言ですね。これだけ批判するのは、一度は金払って見ていたからです。

なぜこうなってしまうのか?

どうも皆さん方向性を一度決めると、それを変えることができないようです。おそらくは、何か逆の事柄を見て「間違いかもしれない」という疑念を持っても打ち消してしまうのでしょうね。そこが人生最大のワナであることに気づけないようです。

初期のゴー宣以降は全く読んでないのですが、その意味では小林よしのりが最も柔軟のような気がします。サヨク系ー>ウヨク系を経て、今はサヨク系とコロコロしてます。しかし、彼にしても国際的な視野というものが全く欠如しているらしいので、大局観が無いように思います。民主主義や言論の自由が存在すると思いこんでいるようですし。こういう方々すべては、その手の話を「陰謀論」とひとまとめにして捨ててしまうのでしょう。結局はデービッド・アイクの言う郵便切手の現実から出ることができないのです。

 

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