あなたのプライバシーを守るためのSyncthingのすゝめ

Syncthingを紹介します。

クラウドストレージは監視されている

日々発生する写真や動画、様々な文書類のバックアップをどうしていますか?

Apple製品利用者であればiCloud、Windows利用者であればOneDrive、Googleに疑問を持たない人であればGoogle Drive、昔からの利用者であればDropBoxでしょうか。

この種のクラウドストレージとして、ほぼDropBoxしかなかった頃、エドワード・スノーデンは言いました、「DropBoxはやめとけ、すべて見られてるぞ!」と。

最近、AppleはiCloudについてエンド・トゥ・エンドの暗号化をしたようですが、同じです。連中がすべて見ています、探っています。写真や動画であれば、あなたに関係する人の顔認証もしていることでしょう。

※ちなみに、facebookはずっと以前からこれをやってます。実名・出身校・お住まいの地域・電話番号を入れさせ、メッセンジャーでのやりとりやら、すべてのプライバシー情報を収集しています。facebookはもともとそのために作られたと主張する陰謀論者がいますが、CIA関連組織の出資を受けていることは間違いないようです。

クラウドストレージの用途

あなたのプライバシーを守るために、これらのクラウドストレージの使用はやめましょう。プライバシーを守るために他にもやめるべきことはたくさんあるんですが、まずはこれです。あなたのスマフォやパソコンに入っている超個人的なものを連中に見せてはならないのです。

クラウドストレージの用途としては、こんなところでしょう。

1. スマフォやパソコンが壊れた時のバックアップとする。
2. 他の人とフォルダを共有し、その中のファイルを見たり編集する。

オープンソースのクラウドストレージ

極めてプライベートなクラウドストレージを構築できる仕組みとして有名なのは、OwnCloudや、その派生であるNextCloudです。これらはオープンソース(設計図がすべて公開されたソフト)であり、その中身を精査できるため、少しでもおかしなことがあれば大騒ぎされるでしょう。

しかし、こういったシステムをセットアップするのは素人には敷居が高いです。基本的には、VPSサーバを借りてそこにこれらのシステムをセットアップできる技術が必要になってきます。また、これらのVPSサーバのディスク容量は小さいものです。大量の動画などを保存しようと思うと、ディスクを増量しなければならず、月々の費用がかさんでしまいます。

サーバのいらない同期システムSyncthing

そこでおすすめしたいのが、Syncthingです。巨大ITと一切関わりを持たず、監視されず、また、VPSサーバ上のNextCloudのような敷居の高い物でもありません。もちろん、オープンソースなのでおかしなことはできず、すべての通信が暗号化されています。

Syncthingの良いところは、サーバを介さずに、直接的にマシンとマシンのあいだでデータを同期してしまうことです。私自身も「本当にそんなことができるのか?」と疑問に思っていましたが。。。例えば、以下のような使い方ができます。

使用例1(実際に私がやっていることです)

自分がスマフォで撮影した写真・動画は、スマフォ内のフォルダAに格納されるが、そのフォルダAを、自分のノートパソコンのフォルダBに同期するよう設定する。スマフォで写真や動画を撮影するとフォルダAに格納され、それがすぐさまノートパソコンのフォルダBにコピーされる。つまり、撮影はスマフォで行い、それをすぐさまパソコンで閲覧・編集することができる。

それらの写真・動画を、ノートパソコンのフォルダBから別の場所に移動させると(フォルダBからは削除される)、その状態が逆にスマフォのフォルダAに反映されることになる。つまり、該当する写真・動画がフォルダAから削除される。

要するに、写真・動画の整理・保存は、すぐさまノートパソコンで行えて、なおかつ、スマフォ内が写真・動画で埋め尽くされることがない。いちいちスマフォをケーブルでノートパソコンに接続し、ファイルをコピーして、それらのファイルを削除するなど必要なくなる。

※スマフォとノートパソコンがそれぞれどんなネットワークに接続されていても、例えば前者が携帯ネットワーク、後者がカフェのWifiであっても同期されます。

使用例2(実際にやってます)

借りているVPSサーバにSyncthingを仕込んで、手元のパソコンのフォルダと同期させる。すると、サーバへのアップロードもサーバからのダウンロードも単にそれぞれのフォルダにファイルを放り込むだけ。scpやらftpやら面倒なソフトを使う必要がない。

アップロードあるいはダウンロードして何らかの処理をして用済みになったら、単に一方のフォルダから消してしまえば、もう一方のフォルダからも消えてしまう。

使用例3(今後行う予定)

仲間との間でフォルダを共有する。各個人のマシン(スマフォ、パソコン)の種類はそれぞれで、フォルダの位置もそれぞれだが、中身が同一になるよう同期される。

つまり、Xがファイルの追加や編集・削除を行うと、それが、Y、Zにも波及し、Yが同様のことを行うと、それがX、Zにも波及する。

Syncthingのセットアップと使い方

Syncthingの使い方は、https://www.gwtcenter.com/tag/syncthingにありますが、これはある程度専門家向けの記述なので、もう少しやさしい使い方の文書を作る予定です。

Tailscaleとの組み合わせ

Syncthing自体は、そのインストールと設定だけで使えるものなのですが、例えば、二つのマシンの経路が複雑だと(先の携帯ネットワークとカフェのWifiなど)、相手を見つけるのに時間がかかることがあるようです。

※この場合、有志が提供してくれている「ランデブー・サーバ」を経由して接続するようです。

TailscaleというVPNネットワークを使うと、相手先を固定のIPアドレスとすることができるので、常に素早く接続することができます。X、Y、Zのマシンがあたかも一つのローカルネットワークにおり、IPが固定しているかのように扱えるからです。

Tailscaleについては、https://www.gwtcenter.com/tag/tailscaleにあります。

私の場合は、関わっているマシン(スマフォ、パソコン、VPSサーバ)のすべてをTailscale(実際にはHeadscale)のネットワーク内に置いているため、それらの間の通信が常に暗号化され、各マシンは固定IPを持つため、Syncthingの同期も早いです。

 

コメント

  1. じまくだいおうのともだち より:

    synctrayzor