COVID19のPCR検査は科学的に無意味である、その2の続きです。
これは、陽性予測値(PPV)を考慮すれば明らかになる。
PPVが示すことは、検査陽性となった人間が本当に「陽性」(つまり、想定されるウイルス保持)である確率を示す。これは二つの事柄に依存する。一般大衆におけるウイルスの有病割合と検査の特異性である。つまり、検査が正しく「陰性」である疾患の無い人の割合である。
※特異度が95%の検査では、非感染者100名のうちの5名で陽性結果になる。
同一の特異度の下では、蔓延すればするほどPPV値は高くなる。
これをふまえ、Deutsches Ärzteblatt ジャーナルが2020/6/12の記事では、三つの異なる蔓延シナリオについてPPVを計算している。
当然だが、この結果は非常に批判的に見られねばならない。第一に、前述のように黄金標準の無い状況では、特異性を計算することはできないからだ。第二には、この記事での計算は、Jessica Watsonの研究の特異性にもとづいている。これもまた申し上げたように、無価値の可能性がある。
しかし、ここから抽象化してみると、基礎となる95%という特異性が正しく、かつ有病率がわかっていると仮定すれば、主流派医学ジャーナルのDeutsches Ärzteblattでさえ、いわゆるSARS-CoV-2 RT-PCR検査は「驚くほど低い」PPVと報道しているのである。
三つのシナリオの一つでは、3%の想定有病率で計算してみると、PPVは30%にすぎないのである。これは「陽性」と判定された人の70%は「陽性」ではないことを意味する。しかし、 Ärzteblatt誌でさえ批判的に指摘するように、「彼らは隔離処置されている」のである。
このジャーナル記事の二つ目のシナリオでは、20%の蔓延が仮定されている。このケースでは、PPVが78%としているが、つまり「陽性」のうちの22%が偽陽性である。
この意味としては、今現在世界中で「陽性」とされている900万人の人をとり、真の「陽性」が本当にウイルス感染を起こしていると仮定すれば、ほぼ200万人が偽陽性なのである。
例えばだが、これらは事実に一致するところだ。CDCやFDAは認めているのだ、その文書の中で「SARS-CoV-2 RT-PCR検査」はSARS-CoV-2診断には不適切(not suitable)であると。
例えば、CDCによるコロナウイルス(2019-nCoV)リアルタイムRT-PCR診断パネルのファイル、2020/3/30ではこう言っている。
ウイルスRNAの検出は、感染性ウイルスの存在を示すものでは無いかもしれないし、2019-nCoVが臨床症状の原因では無いかもしれない。
そして、
この検査は、他のバクテリアやウイルス病原体を原因とする病気を排除することができない。
そして、FDAはこう認めている。
検査陽性は、バクテリア感染や他のウイルスの重感染を排除することができない。検出されたエージェントは、病気の確実な原因では無いかもしれない。
驚くべきことに、我々が読んでみたPCR検査の取説には、これらが診断検査として意図されてはいないことだ。例えば、Altona DiagnosticsやCreative Diagnostics[5]のものだ。
もう一つ引用してみると、TIB Molbiol製造のLightMix Modular Assaysがあり、これはCorman et al.プロトコルを使用したもので、Roscheが販売しているものであるが、その製品アナウンスにはこうある。
本試験は、コロナウイルス感染診断の目的として使用されることを意図してはいない。
そして、
研究目的のみであり、診断手続き用ではない。
この検査が「ウイルス量」を計測する証拠はどこにある?
Rocheや他のメーカーのPCR検査は、ターゲットとする遺伝子を検出できないと結論づける理由は他にもある。
さらにそのうえ、SARS-COV-2のRT-qPCR検査の製品説明においては「質的」検査とあるのだ、「qPCR」の「q」がquantitative(量的)を表すものにも関わらずだ。そして、これらの検査が「量的」検査でなければ、身体の中にどれほどのウイルス粒子が存在するかを示すことはできない。
これは致命的である。研究所ではなく、現実世界の実際の病気について話すのであれば、患者の身体には、無数のウイルス粒子が活発に複製されていなければならない。
つまり、CDC、WHO、FDA、RKI(ロバート・コッホ研究所)は、この検査がいわゆる「ウイルス量」を測定できると断言するかもしれない、つまり、身体の中のウイルス粒子の数である。「しかし、これは証明されたことがない。これは巨大なスキャンダルだ」とジャーナリストのジョン・ラポポートが指摘している。
これは、「ウイルス量」という言葉が騙しであるばかりではない。もし「ウイルス量とは何ですか?」という質問を夕食会の席でするなら、人々は血液中を徘徊するウイルスのことだと受け取るだろう。彼らは驚くだろう、実際にはRNA分子であることがわかれば。
そしてまた、ある人間が病因となるウイルスにどの程度「埋め尽くされている」のか、これを疑いなくPCR検査で測定できるためには、以下のような実験がなされなければならない(が、行われていない)。
例えば、数百人、数千人の組織サンプルを得る。サンプル採取者は検査を行ってはならない。検査者は誰が患者か患者でないかを知ることはできない。検査者は組織サンプルについてPCRを実行する。いずれの場合にも、検査者は、どんなウイルスをどの程度発見したかを報告する。
次に例えば、患者29、86、199、272、293において、ウイルスと主張されるものを数多く発見したとする。この段階で、これらの(ただの番号であった)患者が実際に誰であるかを明かす。それらの患者全員が病気でなければならない。身体中に大量のウイルスが複製されているからだ。しかし、彼らは本当に病気なのか?あるいはすこぶる元気なのだろうか?
前述した弁護士Viviane Fischerの助力により、私はとうとうシャリテーに答えさせることができた。Corman et al.によって開発された、いわゆる“Drosten PCR test” が量的検査なのか否かをだ。
しかし、シャリテーは、この質問にYESと答えるのに気が進むないようだった。そうではなく、シャリテーはこう書いてきた。
リアルタイムRT-PCRが関与する場合の、ほとんどの場合、シャリテーの知識としては、これらは定性的な検出に限定される。
さらには、”Drosten PCR Test”が使うのは、予備分析として曖昧なE-gene分析を使っているのだが、その一方でパスツール研究所は、これと同じ分析を確認分析として使用しているのである。
Corman et al.によれば、E-gene分析は、すべてのアジアウイルスを検出する可能性があるという。その一方で、両検査における他の分析は、”SARS-CoV-2″とラベルヅケされた配列に対してより具体的となっている。
すべてのアジアウイルスを検出する可能性が高い、予備検査及び確認検査のいずれかを行うという疑わしい目的に加え、WHOは4月初めにアルゴリズムを変更し、それ行こうの検査で「陽性」とみなすことができると推奨しているだ。つまり、E-gene分析(全アジアウイルスを検出する可能性が高い)のみが「陽性」結果を出す場合でさえもだ。
これは、確認済の不特定検査結果が、正式に特定のものとして販売されることを意味する。
このアルゴリズム変更が「件数」を増加させた。E-gene分析を使用する検査は、例えばRoche, TIB Molbiol やR-Biopharmで製造されている。
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